ECサイト運用者がLINEを活用するメリット【導入事例あり】

ECサイト運用者がLINEを活用するメリット【導入事例あり】

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EC事業でLINEを活用するメリットをご存知でしょうか。

日本のEC市場は年々拡大を続けています。経済産業省が2021年7月に発表した「電子商取引に関する市場調査」のデータでは、BtoCのEC市場規模(物販系分野)は12兆2,333億円(2020年)で、前年比(2019年)21.71%の伸び率です。

しかし、すでに当たり前となったからこそ、競合との差別化が難しくなっている側面もあり、ECサイトとして生き残っていくのは簡単ではありません。

そこで、今回は差別化要因の1つとして、ECサイト運用にLINEを活用するメリットやその方法についてお伝えします。

DMMチャットブーストではLINE公式アカウントに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。

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EC運用がLINEを活用すべき理由

競合が多く、売上向上以前に認知をしてもらうのも簡単ではないうえに、認知を得たとしても適切なコミュニケーションが難しいECサイト。そこでおすすめなのがLINEの活用です。その理由としては次の2点が挙げられます。
 

EC運用がLINEを活用すべき理由1|ECサイト利用者のスマートフォン利用率増加

前出の「電子商取引に関する市場調査」によると、情報通信機器の保有状況(世帯)では、2016年にスマートフォンがパソコンを超え、2019年には、スマートフォン(83.4%)、パソコン(69.1%)となっています。

これに併せてEC利用もスマートフォン経由が増加。BtoC―ECでは、2015年に1兆9,862億円(全体の27.4%)が2020年には6兆2,269億円(50.9%)と実に5年で3倍以上の増加です。

この結果から、ECサイトの認知、売上向上にはスマートフォン対策は必須といえます。LINEはスマートフォンアプリのため、うまく活用すれば認知や売上向上に大きく貢献する可能性が高いといえるでしょう。

EC運用がLINEを活用すべき理由2|スマートフォン利用者のLINE利用率

ECサイト運用にLINEを活用すべき2つめの理由は、スマートフォン利用者のLINE利用率の多さです。

LINEが発表した、2021年7~12月期のビジネスガイドによると、2021年6月時点でのMAU(月間アクティブユーザー)は8,900万人以上で、日本の人口の約70%が利用している計算です

また、男女比率は男性(44.4%)、女性(55.6%)とほぼ半々。年齢も10代から60歳以上までどこかの年代で偏ることなく利用しています。つまり、業種にかかわらず、自社のターゲットがLINEを使っている可能性が高いと考えられるでしょう。

スマートフォン経由でのECサイト利用者の増加しているなかで、アクティブユーザーの多いLINEを活用すれば、スムーズなECサイトへの誘導がしやすくなります。これが、ECサイト運用にLINE活用が欠かせない大きな理由です。

ECサイトへ誘導するといった意味では、TwitterやFacebookのようなSNSも高い効果が期待できます。しかし、これらのSNSはスマートフォンだけからの利用とは限りません。これに対しLINEはほぼすべてのユーザーがスマートフォンで利用しています。そのため、より効率的にECサイトへ誘導するといった意味では、LINEが適しているといえるでしょう。
 

DMMチャットブーストではEC売上とは何かに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。

ECサイト運用の難しさ

2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、前出の「電子商取引に関する市場調査」でも物販系分野のECサイトは急激な伸びを示しています。

特に、「生活家電・AV機器・PC・周辺機器等」「書籍・映像・音楽ソフト」「生活雑貨・家具・インテリア」は、軒並み前年比20%を超える売上です。

しかし、売上が増加しているからこそ、ECサイトの運用は年々難しくなっています。その主な理由としては、次の2点が挙げられます。

競合ECサイトの多さ

売上が急増しているのは、それだけ参入している企業が多いことの表れです。また、今後、参入を検討している企業はそれ以上に多いと予測できます。

2019年、エンパワーショップ株式会社が発表した、「国内のECサイト・ネットショップの総稼働店舗数」。これによると、2019年時点でのyahoo!ショッピングやAmazon、楽天などのモール店舗数は、1,138,963店舗です。これに独自店舗も加えればその数はさらに膨大なものとなっていくでしょう。

実店舗であれば立地により、近隣に競合がいなければ全国的には知られていない企業であっても売上を上げていける可能性があります。

しかし、ECでは立地は関係なく、全国どこにある店舗であっても自宅からアクセス可能です。そのため、全国の同業他社すべてが自社の競合となります。そのなかで生き残っていくのは簡単ではないでしょう。

顧客とのコミュニケーションの難しさ

ECサイト運用で難しい点の1つとして挙げられるのが顧客とのコミュニケーションです。実店舗のような対面でのコミュニケーションが取れないため、どうしてもきめ細やかな対応ができず、それが売上向上を妨げる要因となってしまう可能性もあります。

もちろん、メルマガやSNS、ブログなどECサイトならではのコミュニケーションは可能です。ただ、リアルタイム性や1対1での対応といった面で、実店舗のようなコミュニケーションは難しいといえます。

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EC運営のカギ!LINEを用いた集客方法3種類

LINE公式アカウント

LINE公式アカウントでは、友だち登録をしているユーザーに対してメッセージを配信することが可能です。新商品の情報を発信したりクーポンを配布したりすることで、集客につなげることができます。

また、メッセージの開封率やインプレッション数を分析し、運用方法をその都度見直すこともおすすめです。

LINEショッピング

LINEショッピングとは、LINEが公式で提供しているポイントサイトです。ECサイトをLINEショッピングに連携することで、LINEショッピング上に商品を掲載することができます。

また、ユーザーはLINEポイントを獲得できるというメリットもあります。

LINE広告

運用型広告のLINE広告は、LINEやLINE NEWSだけでなく外部のメディアにも広告を配信することができます。ユーザーの年齢層は幅広く、年齢・地域を絞ってターゲティングすることも可能です。

EC運営でLINEを活用する際の3つの注意点

EC運営でLINEを活用する際の注意点1|友達登録

メッセージを送るためには、LINEの友だち登録をしてもらうことが必要です。しかし、登録者数を増やすには時間と労力がかかります。オプション機能を使うことで、友だち数を増やすことも可能ですが、その分費用がかかってきます。

ホームページやSNS、店頭のPOP・ポスター・チラシなどでも友だち登録を促す施策を打つと良いでしょう。


EC運営でLINEを活用する際の注意点2|運用コスト

2つ目の注意点として挙げられるのは、初期費用や月額固定費などの運用コストがかかるということです。

フリープラン、ライトプラン、スタンダードプランのうち、どのプランが最適かを見極め、コストを可能な限り抑えることが大切です。

EC運営でLINEを活用する際の注意点3|ECサイト構築

LINEショッピングは、集客のためのサービスです。LINE上にECサイトを構築することはできないため、自社ECサイトを構築するか、Amazonや楽天などのショッピングモールに商品を出品することが必須です。

ECサイトの準備ができてからLINEを活用するようにしましょう。

ECサイトがLINE活用を行う具体的な方法

ECサイト運用でLINE活用が大きな効果を発揮する理由を見たところで、次は実際にLINEを活用する際、どのような方法があるのかについて見て行きましょう。

ECサイトがLINE活用を行う具体的な方法1|LINE公式アカウントの取得

引用:linebiz.com

ECサイトがLINE活用を行う際、最初にやらなければならないのが公式アカウントの取得です。公式アカウントを取得すれば、LINEユーザーに友だちになってもらったり、情報を提供したりが可能になります。

アカウント取得は無料で、1ヵ月に送信するメッセージの数によって有料プランも用意されています。公式アカウントの取得によって可能になる主な機能は次のとおりです。

  • 友だちへのメッセージ配信
  • 友だちとのチャット
  • 友だちからのメッセージに対する自動応答、AI応答メッセージ
  • 画像とテキストを組み合わせて送れるリッチメッセージ
  • 動画とテキストを組み合わせて送れるリッチビデオメッセージ
  • LINEトーク画面の下部に表示されるリッチメニュー
  • 友だちに共有されるタイムライン投稿
  • 商品や割引券との交換ができるショップカードの作成
  • クーポンや抽選
  • 友だち追加広告

SNSでもクーポン配布や画像、動画メッセージの配信は可能ですが、LINEならではのメリットは、チャット形式で1対1でのやりとりが可能な点です。ほかのSNSは基本的には公開の場でのやりとりとなるため自分だけといった感覚が希薄になりますが、LINEは自分だけといった感覚が強く、より密接なつながりを築けます。

また、自動応答メッセージやAI応答メッセージ機能の活用で、より迅速な初期対応が可能になるのもLINEの特徴の1つです。そうした意味で顧客とのコミュニケーション強化にも大きく貢献します。

ECサイトがLINE活用を行う具体的な方法2|LINEショッピング

引用:ec.line.me

LINEショッピングは、LINE上でECサイトを構築するサービスではなく、商品比較、LINEポイント付与を行うサービスです。

ECサイト運用者がLINEショッピング上に自社の商品を掲載。それを見たユーザーがLINEショッピング経由でECサイトに訪問。その後、商品を購入すれば、ユーザーにLINEポイントが付与される仕組みとなっています。

LINEポイントは、LINEスタンプや着せかえなどのサービスに利用できるため、ユーザーとってはLINEショッピングを経由するだけでポイントを得られるメリットの大きなサービスです。

これだけを見ると、ECサイト運用者にはメリットがないのではと思われるかもしれません。しかし、前述したように日本の人口の約70%近くが利用しているサービスに自社の商品を掲載できれば、どこのサービスよりも見てもらえる可能性が高まります。

公式アカウントを取得し、友だちになってくれたユーザーに対しては自社商品の宣伝も可能ですが、それはあくまでも友だちになってもらう前提です。しかし、LINEショッピングであれば、友だちではないLINEユーザーにも自社商品を見てもらえます。

そのまま自社のECサイトへの誘導につながっていると考えれば、LINEショッピングは重要な集客チャンネルの1つになるといえるでしょう。

ECサイトがLINE活用を行う具体的な方法3|LINEミニアプリ

引用:linebiz.com

LINEショッピングはLINE上にECサイトを開設するサービスではありません。しかし、LINEミニアプリのなかにあるECサイト機能を使えば、LINE上でECサイトを開設できます。

具体的には、LINEのリッチメニューにECサイトへのリンクを設置し、LINEアプリ内のミニECサイトへ誘導。友だちはそこで、そのまま商品を購入・決済をする仕組みです。

この機能を利用できるのは友だち限定となるため、ここだけでのECサイト運用はおすすめできません。しかし、LINEショッピング同様、自社の商品認知、ECサイトへの集客チャンネルの増加といった意味では、入口は多ければ多いほど、売上向上の可能性も高まります。

そうした意味では、LINE公式アカウントの活用である程度、友だちが増えたらミニアプリを使ってみてもよいのではないでしょうか。

ECサイトがLINE活用を行う具体的な方法4|LINE広告

ここまで紹介してきたサービスは基本的に、「友だちになってもらう」「検索をしてもらう」などユーザーを待つ受け身の施策です。

しかし、元々の知名度がなければ、公式アカウントを取得し、LINEショッピングに商品を掲載してもなかなか見つけてもらえません。そこで、「友だちを増やす」「検索をしてもらう」ための施策が必要となりますが、その施策がLINE広告です。

LINE広告といっても、LINEポイントやLINE NEWSなどの関連サービスや外部アプリを利用するユーザーに対してもアプローチを行えます。そのため、より多くのユーザーへ自社商品や公式アカウントの宣伝が可能です。

もちろん、広告を出稿する地域、年齢、性別などのほか、ユーザーの行動パターンによっても広告の出し分けが可能なため、効率的な攻めの施策が行えます。

LINEをECサイト運用に活用している事例

さまざまな形で自社のECサイトの認知や誘導に効果を発揮するLINE。では、実際にLINEをECサイト運用に活用している企業事例を3つ紹介します。

LINEをECサイト運用に活用している事例1| メガネスーパー

引用:メガネスーパーコンタクトLINE公式アカウント

メガネ、コンタクトレンズ、補聴器の販売を行うチェーン「メガネスーパー」では、LINEを使いさまざまな施策を展開しています。全国各地にある店舗へLINE公式アカウントから店舗検索、来店予約が可能です。

また、LINEで商品検索、価格で絞り込みをしたうえで購入するコンタクトの注文を行える、「コンタクトかんたん注文LINE」。公式通販サイトへのリンクなど多様な方法で商品購入を可能にしています。

LINEをECサイト運用に活用している事例2| 株式会社大川

引用:maxplus LINE公式アカウント

沖縄で家具や生活雑貨を中心とした商品を販売するインテリアショップ「maxplus」を運営している株式会社大川。同社では、販促ツールの1つとしてLINE公式アカウントを活用しています。

特に力を入れているのが動画配信で、月に4~5回を目安に動画を中心としたメッセージを配信。

再生数は他社SNSの6倍になることもあるほど多く、1日のアクセス数はピーク時でECサイトへ訪問する約8割がLINE経由と抜群の集客力を誇り、ある商品の売上本数は、動画配信前と比べて3倍を実現しています。

LINEをECサイト運用に活用している事例3| 熊本ラーメン 黒亭

引用:熊本ラーメン専門店 黒亭本店LINE公式アカウント

熊本県内で4店舗のチェーン展開を行っているラーメン店、「黒亭」。同店舗では、店舗とECサイトで別々のLINEアカウントを開設し、それぞれに集客、販促を行っています。

ECサイトでは、休日に利用する顧客を狙い毎週土曜日の午前11時にメルマガと同じタイミングでメッセージを配信。またリッチメニューを活用し、YouTubeやレシピサイトでのオリジナル調理方法へのリンクを貼って興味を誘い、販促効果を高めています。

さらに、友だちを集める施策としてLINE広告を活用。月2~3万円の予算を使い、8ヵ月で500人から3,700人と7倍以上の増加を達成しました。

LINEを活用したEC運用をさらに効率化するには?

LINEはECサイトの認知や販促に大きな効果を発揮しますが、その大きな理由の1つが、1対1でのクローズドなコミュニケーションが可能な点です。ほかのSNSでも1対1は可能ですが、実際には公開の場でのやりとりのため、1対多数であるケースがほとんどです。もちろん、DMやメールといった形もありますが、より気楽に1対1のコミュニケーションを可能にするのはLINEといえるでしょう。

ただし、友だち数が増えてくると問題となってくるのが、各問い合わせへの対応に時間がかかってしまう点です。迅速な対応ができなければ、クローズドな1対1の空間というLINEのメリットも生かせません。もちろん、LINEには自動応答メッセージAI応答メッセージがあり、簡単な問い合わせであれば自動で迅速な回答が可能です。

しかし、競合他社との差別化を図るには、それ以上のオリジナルな対応が欠かせません。そこでおすすめなのがLINEを活用したECサイト運用の効果をさらに高めるDMMチャットブーストです。

DMMチャットブーストの活用で、より詳細な自動接客はもちろん、Shopifyと連携した商品販売、配送状況確認、自動販促通知、顧客情報の紐づけなどECサイト運用に欠かせない多くの役割を実現します。

LINE運用の効率化はDMMチャットブーストの活用がおすすめ

ECサイトで競合他社との差別化を図るうえで、密なコミュニケーションは大きな要素の1つです。LINEはチャットというサービスの特性上、他のSNSに比べても顧客との距離が近いツールですが、それでも迅速な対応ができなければなかなか高い効果も期待できません。

DMMチャットブーストであれば、このような課題も解消し、LINEをより強い集客・販促ツールとすることが可能です。
これからECサイトを始めたい、もしくは始めたもののなかなか売上が向上しないという際はぜひ、お気軽にお声がけください。 

DMMチャットブーストではLINE公式アカウントの使い方に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。

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