「Shopify Plusの具体的な成功事例を知りたい」
「Shopify Plusのメリットは?」
「運用や導入にかかる金額が不安」
このようなお悩みを抱えていませんか?
現在、Shopify Plusの導入を検討している企業担当者もいるのではないでしょうか。Shopifyのストア開設によって企業が急成長・海外進出したり、コロナ禍によるビジネス環境の変化に対応したりする事例が増えてきています。
この記事では、Shopify Plusの基礎知識や活用ポイント、成功事例を7つ解説します。是非参考にしてみてください。
DMMチャットブーストではShopifyに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
Shopify Plusは大規模ストア・越境EC向けプラン
Shopify Plusとは、Shopifyのプランの中で最も機能とカスタマイズ性が高く、サポートも充実している大規模ストア、越境EC向けのプランです。具体的には、以下のような事業者におすすめです。
・バックヤード業務を自動化したい
・複数の店舗、倉庫を管理したい
・スタッフアカウント数が16以上必要
・チェックアウトページなどを柔軟に変更したい
・手厚いサポートを受けたい
特に顧客対応や在庫管理、マーケティングなどのバックヤード業務の自動化機能は、他のプラットフォームと比較しても優れています。
Shopify PlusのECサイト構築の成功事例7選
ストア運用のイメージを具体的にするために、Shopify Plusの成功事例をみていきましょう。
国内メーカーやグローバル企業など、7社の事例を紹介します。
事例1:土屋鞄製作所|Shopify導入で急成長
皮製品、ランドセルなどで有名な土屋鞄製作所は、別のプラットフォームでECサイトを運営していました。しかし、ストア改修に工数や外注費用がかかることや、スタッフがツールの機能を使いこなせないことなど、スタッフのITリテラシーの不足による課題を抱えていました。
そこで土屋鞄製作所は、サポートが充実していて機能を拡張しやすいShopify Plusを選びました。
Shopify Plusなら常に問い合わせできるうえ、専任の担当者に相談できるからです。また、拡張アプリが充実しているので、外注に制作を依頼する必要もありません。
現在は、自社スタッフでサイト改修、運営のほぼすべてをできており、越境ECにも取り組んでいます。
事例2:KURAND|日本酒を世界に発信
引用:kurand.jp
「KURAND」は、リーチできる顧客数を増やそうと、Shopify Plusで越境ECに取り組んでいる酒類販売店です。
もともとはエンジニアを常駐させて自社サイトで販売していましたが、日本酒に関心を持つ外国人が増えたことから、短期間で販路を構築できるShopify Plusを選びました。
KURANDが特にメリットを感じているのは、拡張アプリが充実している点です。例えば、顧客にEmail、SNSで販促メッセージを自動配信できるアプリを導入して、業務効率化を実現しています。また、顧客が商品をレビューできる機能を追加したのも、売上向上につながったといいます。
将来的には接客機能を強化できるチャットボット導入を検討中です。
事例3:HEINZ|コロナ禍対策でわずか1週間で構築
引用:heinz.jp
アメリカのグローバル食品メーカーHEINZは、コロナ禍の外出自粛によって、顧客に商品を届けられない緊急事態に直面しました。そこで販売、接客、マーケティングなどのECサイト機能がパッケージされているShopify Plusを利用しました。
ストア構築にかかった期間はわずか1週間。人気商品に絞った販売戦略も成功し、売上のかなりの部分をカバーできたといいます。もちろん、実店舗で商品を購入できないユーザーの不満も解消できたため、顧客満足度も向上できたということです。
ウィズコロナでスピーディな業態変化を求められている企業にとって、参考になる事例ではないでしょうか。
事例4:オープンロジ|コアラマットレスが日本でヒット
物流アウトソーシングサービスを提供しているオープンロジは、オーストラリアの寝具メーカー「Koala Sleep」の依頼を受け、Shopify Plusでのストア構築を請け負いました。当時、Koala Sleepは事業拡大のために、世界3位の寝具市場の日本進出を目指していました。
Shopify Plusにはカスタマーサービスや在庫管理、マーケティング機能など、必要な機能が揃っているため、運用をスタートするまでの流れは非常にスムーズだったといいます。「Koala Sleep」が日本向けに固めのマットレスを展開したことも効果を発揮し、「コアラマットレス」のヒットにつなげられました。
特にクライアントから評価されたのは、外部システムとの連携機能です。従来は約50件の受発注業務で担当者の1日がつぶれていましたが、APIを用いたタスク自動化によって、現在は1時間程度で作業が完了でき、さらにヒューマンエラーも減らせました。
事例5:PRMAL|ラボグロウンダイヤモンド市場をリード
引用:prmal.com
ラボグロウンダイヤモンド市場をリードしているPRMALは、自社の世界観をアピールしやすいShopify Plusを選びました。人工的に作られるラボグロウンダイヤモンドは価格面の魅力も当然ありますが、サステナブルなジュエリーとしても評価されてきています。
新たなムーブメントを訴求するためには、ブランディングのためのスペースと自由度が欠かせません。
Shopifyはテーマが豊富で柔軟にデザイン変更できるため、Amazonのようなプラットフォームでは表現できない企業の世界観と個性を打ち出せます。
サイトデザインや広告制作など、クリエイティブな業務に集中できる体制が整えられたのも、Shopify Plusで大成功できた要因でした。多くの工数がかかってしまう決済方法の追加などが、拡張アプリの追加や管理画面の設定のみで実現できるからです。必要な機能をノーコードで追加できる点はShopifyの大きなメリットです。
事例6:Allbirds|Shopify POSでオンラインと実店舗を融合
引用:allbirds.jp
スニーカーブランド「Allbirds」は、Shopify POSを活用して、オンラインと実店舗を融合した次世代型の顧客体験を実現しています。Shopify POSとは、商品の販売や売上を管理するPOSシステムを、オンラインと実店舗でリアルタイムに一元化できる機能です。
例えば、お客が求める商品が実店舗になかった場合、Shopify経由で自宅に届ける「エンドレスアイル」を実現しています。こうした処理が可能なのは、Shopify POSで実店舗とECストアの在庫管理を一元化しているからです。また、会員登録済みのお客に対して電子レシートを発行して、環境負荷を抑えるミッションも順調に進んでいるといいます。
事例7:RiLi|SNSとの連携ができるShopify plusを選択
多くの女性からの支持を集めるファッションブランド「RiLi」は、Shopify PlusとSNSを連携したD2C(Direct to Consumer)の成功事例として知られています。D2C とはメーカー、ブランドから直接消費者へ商品を届けるビジネスモデルです。
RiLiでは主にInstagramでユーザーとコミュニケーションを図り、そこで聞いた要望や意見を即座に反映して商品開発し、Shopifyのストアで販売することで急成長してきました。
成功の秘訣は、できるだけ自社の考えを入れずに、消費者の希望をそのまま叶えることだといいます。
RiLiがShopify Plusを選んだ理由は、InstagramをはじめとしたSNSとの連携機能が充実していたからです。約25万人のフォロアーに管理画面の設定変更のみでアプローチできるようになり、集客と販売に結び付けられるのはShopifyしかなかったといいます。RiLiのようなD2Cに限らず、SNSやLINEと連携した多チャンネル戦略は、マーケティングのトレンドになっています。
👉shopifyの構築に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
Shopify PlusでECサイトを運営する7つのメリット
なぜShopify Plusは多くの企業から選ばれ、成功事例が増えているのでしょうか。ここでは7つのメリットを紹介します。
1.カスタマイズ性が高い
Shopify Plusでは、チェックアウトページをカスタマイズできます。
他のプランでも一部の設定変更は可能ですが、以下の細かな設定をできるのは、Shopify Plusだけです。
・すべての項目の配置を変えられる
・配送時間指定を追加できる
・国や配送地域によって表示、処理を切り替えられる
・氏名のカナ文字入力
・Google Tag ManagerやYahoo!広告の顧客分析用のタグを設置できる
また、Shopify PlusではShopify スクリプトとScript Editor を利用可能なので、顧客に応じた価格表示、量ベースの動的な値引き、配送オプションの切り替えなども柔軟に設定できます。
2.拡張機能が充実
Shopify Plusでは専用のアプリとチャネルを利用できます。
代表的なアプリは以下の6つです。
専用アプリ・チャネル | 概要 |
卸売チャネル | 卸売販売、BtoB向けのパスワードロックされたストアを構築できる |
Shopify Flow | タスクを自動処理して、業務を効率化できる 例)購入金額で顧客をランク付けする、在庫が減った際に担当者に通知するなど |
Launchpad | 価格表示や在庫補充などをスケジューリングできる 例)イベント終了時に通常価格に戻す |
Script Editor | カート内やチェックアウト時の処理を個別化できる 例)まとめ買いで25%OFFにするなど |
Transporterアプリ | 顧客情報をインポートする 例)LINE公式アカウントや自社サイトの顧客情報を連携するなど |
Bulk Account Inviter | 別のプラットフォームのお客を招待する 例)特定の顧客グループにメール配信して一括招待するなど |
Shopify Plusを利用する大きなメリットは、上記の専用アプリを使って、顧客管理や事務処理、販促活動などのバックヤード業務を自動化できることです。顧客対応のコストカットと売上向上を両立させることは簡単ではありませんが、Shopify Plusなら高いレベルで実現できます。
3.手厚いサポート
Shopify Plusでは通常サポートに加えて、以下の特別なサポートを受けられます。
利用できるサポート | 概要 |
24時間365日問い合わせ | 通常のShopifyとは別に設けられた、Shopify Plus専用の窓口 |
マーチャントサクセスプログラム | ストア構築時に専任のローンチエンジニアが割り当てられる |
Shopify Plusアカデミー | セルフガイドトレーニングプログラムでShopifyの運用スキルを学べる |
ただし、コミュニケーションの多くは英語ベースです。
語学力に自信がない場合は、国内の業者を間に入れることも検討しましょう。
4.大規模なショップ経営も可能
Shopify Plusは大規模ショップや越境EC向けのビジネスに対応できる、次の機能が魅力です。
・ 最大10ストアまで無料追加可能
通常プランがストア追加に対応していないのに対して、 Shopify Plusは同 一アカウントで最大10ストアまで一元運用できる
・ロケーションを最大20箇所まで登録可能
実店舗や倉庫などのロケーションを最大20箇所まで登録できる。 在庫管理の最適化や、配送ルートの効率化などを実現できる
・スタッフアカウントが無制限
同時にログインできるユーザー数が無制限なので、大勢のスタッフがサイト構築、運用に携わる場合に便利。
アクセス権限も個別に設定できる
なお、上記の機能は追加料金がかかりません。
5.月額費用でスケールメリットを得やすい
Shopify Plusはプランの中で最も月額料金が高いものの、ビジネスが大規模になるほどメリットを得やすい特徴があります。
以下の表のように、各手数料が割安に設定されているからです。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | Plus | |
月額料金 | 29米ドル | 79米ドル | 299米ドル | 2,000米ドル |
クレジットカード手数料 | 3.4%~4.15% | 3.3%~4.1% | 3.25%~4.05% | 問い合わせ |
取引手数料 | 2.0% | 1.0% | 0.5% | 0.15% |
なお、売上が大きくなると、月額料金が2,000米ドルから変動制に移行するので、事前に問い合わせておきましょう。
参考:Shopify|Shopify Plusのよくあるご質問
6.SSO(シングルサインオン)で会員情報を統合できる
SSO(シングルサインオン)とは、1組のIDとパスワードで、複数のサービスにログインできる仕組みです。例えば、自社サイトで発行したIDとパスワードをShopifyでも利用できるようになります。また、LINEのように認知度の高いアプリのアカウントを使ってShopifyにログインする拡張アプリもあります。
SSOは多チャンネルでビジネスを展開したい場合に必須になる機能です。
SSOの利用のために、Shopify Plusを選んでいる企業も少なくありません。
7.多言語・多通貨決済に対応
越境ECには、多言語対応と多通貨決済が必須です。他のプランでは最大5ヶ国語までしか設定できないのに対して、Shopify Plusは最大20ヶ国語まで対応できます。多通貨決済のための機能も充実しています。以下の機能を全て利用できるのは、Shopify Plusとプレミアムプランのみです。
Shopify Plus | ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
国と地域のページを表示 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
国と地域の商品価格の設定 | 〇 | × | × | 〇 |
価格調整の設定 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
価格の端数処理に関する設定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
カスタムの端数処理の設定 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
機能の詳細は以下のサイトを参照してください。
出典:ストアで複数の通貨による販売を有効化する |Shopifyヘルプセンター
出典:国際価格|Shopifyヘルプセンター
Shopify Plusで成功するための3つのポイント
Shopify Plusでのサイト運営で成果を出すには、SNSやLINEの連携や制作会社の活用、オフライン施策との融合など、総合的な対策が効果的です。
1.SNSやLINEと連携させる
ECストアとSNS、LINEを連携させるマーケティングの重要性が増しています。電子メールよりもSNSやLINEでコミュニケーションを取るユーザーが増えているからです。メルマガよりも開封率が高く、双方向でコミュニケーションしやすいSNSやLINEなら、集客や顧客育成、既存顧客の囲い込みなどの施策も取りやすくなるでしょう。
ただし、Shopifyは主要SNSに基本機能で対応しているものの、LINEなどのローカルアプリは拡張アプリを用いなければならず、やや複雑です。このため、LINE側からShopifyと連携させる方法も検討したほうがよいでしょう。
2.Shopify Plus Partner認定企業に制作依頼する
Shopify Plus Partner認定企業とは、Shopifyとパートナー契約を結んで、アプリ開発やテーマ作成、ECサイト構築支援などをおこなう企業です。Shopify Plus Partner認定企業は、Shopifyの研修プログラムを受けていることや、非公開の仕様書や最新情報を得られることから、一般の制作会社より高い技術やサポートを期待できます。
特にShopify Plus Partner認定企業のなかでも、Shopify Expertsの認証を受けている企業は技術力が高いため、高度な内容を依頼したい場合に向きます。ただし、国内ではShopify Expertsの業者は少なく、自社に合った業者を選びにくいのがデメリットです。
3.Shopify POSで顧客対応を強化
Shopify POSを活用すると、実店舗とShopifyの情報を一元化できます。その結果、在庫管理の最適化やコストカット、業務効率化が見込めます。ビジネスのスピードアップも期待できるでしょう。
さらに、Shopify POSの活用によって販売価格を下げられたり、配送までの時間を短縮したりできれば、顧客体験を向上できます。実店舗中心の企業でも、オンラインとオフラインを融合して顧客対応を強化する企業が増えています。
Shopify POSのすべての機能を備えたShopify POS Proを利用できるのは、Shopify Plusだけです。一部の機能は他プランでも利用できますが、印刷レシートのカスタマイズや自動ディスカウント、スタッフ別の権限管理、顧客分析など、Shopify Plusでしか使えない機能も多くあります。
国内ではShopify×LINE公式アカウントが成功のカギ!
Shopify PlusはShopifyのプランのなかでも機能とカスタマイズ性が高く、サポートも充実しているのが特徴です。大規模なECサイトを運営したい場合や越境ECによって事業拡大したい企業などに向いています。
Shopify Plusで成果を出す方法はさまざまですが、近年、重要になってきているのがSNS、LINEとの連携です。集客、販売チャネルを複数持つことで業績向上が見込めます。ただし、Shopifyでは主要SNSとの連携機能はあるものの、LINEとの連携が不十分なのが残念なところです。
そのため、現時点ではLINE側からShopifyと連携する方法がおすすめです。LINE公式アカウントの拡張ツール「DMMチャットブースト」なら、顧客情報やマーケティングをShopifyと一元化できます。
LINEでShopifyの商品を購入したり、Shopifyのお客にLINEでメッセージ送信やクーポン配布をしたりするなど、多くの拡張機能を追加できます。
DMMチャットブーストではShopify Plusに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。