LINE公式アカウントの分析機能を活用すると、LINE上で行ったマーケティング施策の結果を分析・調査できます。そのため、LINE公式アカウントの運用担当者が、ぜひとも知っておきたい基本機能です。
そこでこの記事では、分析機能の特徴や活用する目的、10種類の分析機能、「LINE Tag」を解説します。LINE公式アカウントの運用を効率的に改善するために、分析機能を使いこなしましょう。
LINE公式アカウント運用のコツに関する記事も合わせてご覧ください。
運営の基礎知識!LINE公式アカウントの分析機能とは
LINE公式アカウントの分析機能とは、友だち追加数の増減やメッセージ配信数などが自動的に集計され、確認・分析できる機能です。
LINE公式アカウントを運用していくうえで必須の機能のひとつで、マーケット担当者は使い方を覚える必要があります。
LINE公式アカウントの分析機能は、全てのアカウントで利用可能です。プレミアムアカウント・認証済アカウント・未認証アカウントのいずれのタイプでも利用できます。また、フリープラン・ライトプラン・スタンダードプランのどれでも機能は変わりません。
LINE公式アカウントの分析機能を使うには、パソコンのブラウザ版ではアカウントの管理画面上部にある「分析」ボタンを押し、各分析機能を選びます。
また、アプリ版の場合、画面下部にある分析アイコンを押します。
LINEで顧客行動を分析する3つの目的
LINE公式アカウントの分析機能は、成果測定や顧客ニーズの分析に活用できます。また、分析結果を施策に反映してPDCAサイクルを回すことで、マーケティングの成果を高めていけます。
LINEの分析機能を利用する目的1|販促効果を測定する
LINE公式アカウントの分析機能を利用すると、マーケティング施策の成果を客観的なデータで測定できます。また、自動的にデータが集計され、グラフやリストにまとめられるため、マーケティング担当者の手間も減らせます。
例えば、キャンペーンでクーポン券を配布した場合、そのクーポン券を取得したユーザー数や経路を測定可能です。
LINEの分析機能を利用する目的2|顧客ニーズを発見する
メッセージや広告に対するユーザーの反応を分析することで、顧客ニーズを把握できます。例えば、キャッチコピーを変えた2種類の広告を投稿して、クリック率や「いいね」・コメントの数などを比較すれば、顧客が何を求めているか推測できます。
また、期間ごとの商品購入数や予約数などの推移を調べれば、どの時期に顧客ニーズが高まるかを視覚化できるでしょう。
LINEの分析機能を利用する目的3|PDCAサイクルを回す
分析機能によって成果測定や顧客ニーズの分析などを行うことで、マーケティング施策の課題や問題点を発見し、改善できます。マーケティング施策の結果を元に、広告内容やポイント付与、メッセージ配信頻度などを調整することで、費用対効果を高められるでしょう。
PDCAサイクルを回すことは、成果を出すまでの期間を短くするためにも、費用を管理するためにも重要です。
オンライン施策はオフライン施策に比べてPDCAサイクルを短くできます。ですが、このメリットを十分に活用するには、分析機能を使いこなすことが必須です。
LINE公式アカウントの数値でわかる分析機能は10種類
LINE公式アカウントの分析機能は、重要情報がまとめられたダッシュボードと、クーポン配布やタイムライン投稿など各マーケティング機能と対応した10種類の分析機能で構成されています。
それぞれの機能について、詳しく解説します。
LINE公式アカウントの分析機能1|ダッシュボード
引用:LINE公式アカウント管理画面
ダッシュボードとは、友だち追加数やチャットの分析数などの複数の情報を、一目でチェックできる便利な機能です。分析できる指標は以下のとおりです。
メニュー | 指標 |
メッセージ | 送信 |
友だち | 友だち追加、ターゲットリーチ、ブロック |
チャット | アクティブルーム、受信メッセージ、送信メッセージ |
指標は、7日間または30日間の期間を選んで数と増減率(%)を集計できます。また、指標の推移をグラフやリスト表示して、視覚的に見やすくできます。また、CSV形式のファイルでダウンロードして、Excelなどで分析もできます。
なお、指標によって反映タイミングが違うことに注意しておきましょう。
LINE公式アカウントの分析機能2|友だち
引用:linebiz.com
LINE公式アカウントの友だちの追加数やターゲットリーチ(性別や年齢などの条件で絞り込んだ友だち)の属性、友だち追加の経路などが確認できる分析機能です。概要をまとめたのが以下の表です。
メニュー | 分析できる内容 |
概要 | ・友だち追加数、ターゲットリーチ、ブロック数 ・7日~397日の期間を選べる |
属性 | ・ターゲットリーチの性別・年齢・地域 ・表示されている内容は3日前の情報であることに注意 |
友だち追加経路 | ・友だち追加・ブロックの経路 例えば、LINEスタンプで友だち追加されたなど ・経路の種類はLINEスタンプ、LINEポイント、LINEセールスプロモーション、友だち追加アイコン、QRコードなど |
友だち追加広告 | ・インプレッション、友だち追加数、友だち追加率、友だち追加単価 |
LINE公式アカウントの分析機能3|メッセージ通数/メッセージ配信
LINE公式アカウントから配信したメッセージ数や友だちの反応などを、まとめて分析できる機能です。概要を以下に示します。
メッセージの配信状況 | ・メッセージを送信した友だちの数 ・インプレッション数(吹き出しが表示された回数) など |
友だちの反応 | ・開封した人数 ・URLをクリックした人数 ・動画や音声を再生した人数 など |
成果測定 | ・クリック率 ・コンバージョン率(コンバージョンユーザー数÷クリックユーザー数) ・割合(再生の数÷インプレッション数) など |
「メッセージ通数/メッセージ配信」で分析できる項目は多岐にわたるため、詳しくは以下のLINEの公式サイトを確認してください。
LINE公式アカウントの分析機能4|ステップ配信
引用:linebiz.com
① | 指定した期間内に送られたメッセージ通数 |
② | 指定した期間内に発生したトリガー数 |
③ | 指定期間内で発生した開始条件のうち、ステップ配信が完了した数とその割合 |
④ | ステップ配信の一覧 |
ステップ配信の配信状況を分析できます。ステップ配信とはLINE公式アカウントのメッセージ配信の一種で、条件に合致したユーザーに複数のメッセージを自動配信できることが特徴です。
分析できる項目は、メッセージ配信数、ステップ開始ユーザー数、ステップ完了ユーザー数および完了率です。
また、ステップ配信を開始するトリガー(友だち追加、広告のURLクリックなど)や、メッセージを自動送信する時間、次のステップ配信のための条件設定などの詳細も確認できます。
LINE公式アカウントの分析機能5|チャット
引用:LINE公式アカウント管理画面
LINE公式アカウントのチャットでやり取りしたメッセージ数などが分析できます。チャットとは、LINE公式アカウント上でユーザーと1対1でトークできる機能です。
分析できる項目は、
手動応答 | ・アクティブルーム(チャットを利用したユーザー数) ・受信メッセージ数 ・送信メッセージ数 |
自動応答 | ・応答メッセージ数 |
です。
「手動応答」では手動で回答したメッセージ、「自動応答」では自動の応答メッセージで返信したメッセージ配信数を見ることができます。
LINE公式アカウントの分析機能6|タイムライン
引用:LINE公式アカウント管理画面
タイムラインの統計情報を閲覧できます。LINE公式アカウントのタイムラインに投稿した内容は友だち以外のユーザーも閲覧でき、「いいね」を付けたりコメントしたりできることが特徴です。分析できる内容は、以下のとおりです。
インプレッション | ・タイムラインに投稿した数 ・「タイムライン」タブに表示された数 ・「ディスカバー」タブで表示された数 |
ユーザーアクション | ・クリック、フォロー、プロフィールへのアクセス、いいね、コメント、シェアの数 |
視聴 | ・3秒以上の再生数 ・1分以上の再生数 ・動画の合計再生時間 |
LINE公式アカウントの分析機能7|クーポン
引用:LINE公式アカウント管理画面
発行したクーポンごとの統計情報を分析できます。分析できる項目は、以下のとおりです。
・経路:クーポンが開かれた経路
・開封者数:クーポンを表示したユーザー数
・ページビュー:クーポンが表示された回数
・獲得者数:クーポンを獲得したユーザー数
・使用者数:クーポンを利用したユーザー数
LINE公式アカウントの分析機能8|予約
引用:linebiz.com
LINE公式アカウント経由の予約とその結果を確認できます。集計できる情報は以下のとおりです。
・予約受付数
・キャンセル受付数
・キャンセル率
・来店組数:来店予定組数+来店組数(キャンセルも含む)
・来店人数:来店予定人数+来店人数
なお、来店組数や来店人数などの集計は、予約サービスとの連携が必要です。
LINE公式アカウントの分析機能9|ショップカード
引用:LINE公式アカウント管理画面
来店や商品購入などへの特典として発行したショップカードの情報を確認できます。分析できる項目は以下のとおりです。
・有効カード:有効状態のカード数
・発行済みカード:発行済みのカード数
・付与ポイントの合計:ショップカードで発行したポイントの合計
・来店ポイント:来店で獲得したポイント数
・カード取得ボーナス:新規ショップカード取得で付与したポイント数
・有効期間切れ:有効期間切れになったポイント数
・発行済み特典チケット:特典チケットを取得された数
・使用済み特典チケット:特典チケットを利用された数
・使用率:特典の使用率
LINE公式アカウントの分析機能10|プロフィール
引用:linebiz.com
LINE公式アカウントのプロフィールを表示した数(ページビュー)とユーザー数(ユニークユーザー)を確認できる機能です。
ページビューはアプリとWebのプロフィールへのアクセスが合計されます。また、ユニークユーザーは1日単位でユーザーを識別し、設定した対象期間で集計されます。
もうひとつのおすすめ分析機能「LINE Tag」
LINE公式アカウントを運用する場合、「LINE Tag」による分析も活用しましょう。
LINE Tagとは
引用:youtube.com
LINE Tagとは、LINE公式アカウントを経由してコンバージョン(商品購入や予約など)に至った成果を分析できる機能です。成果測定をするには、LINEから取得できるタグを自社のWebサイトの特定のページに設置します。
LINE Tagを設置して集めたデータは、先に紹介したLINE公式アカウントの各分析機能から確認できます。
LINE Tagで分析できる項目
LINE Tagで分析できる種類は、大きく分けるとユーザーの行動とコンバージョンの2つです。それぞれの分析項目を以下に示します。
ユーザーの行動の計測 | ・LINE公式アカウント ・LINE広告からのメッセージ配信数 ・ユーザーのメッセージ開封率 ・メッセージ経由のサイト訪問数 |
コンバージョンの計測 | ・LINE公式アカウント ・LINE広告経由のコンバージョン数 (商品購入、会員登録など) |
LINE TagはLINE広告と共通仕様
LINE公式アカウントのLINE Tagは、LINE広告と共通仕様になっています。LINE広告の運用を行っている場合は、共有設定をオンにするとデータ連携ができるようになります。
例えば、メッセージ配信するターゲットの条件を共有できるため、効率的なマーケティングが可能です。
DMMチャットブーストではLINE公式アカウント活用法に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
分析機能の活用でLINEの分析業務を改善・効率化しよう
LINE公式アカウントには、LINE上でできる施策に対して、それぞれ分析機能が用意されています。分析機能で成果測定や顧客ニーズの分析を行い、PDCAサイクルを回しながら、売上アップや認知度向上などを目指していきましょう。
LINE公式アカウントを運用していると、標準の分析機能だけでは足りなくなることがあります。DMMチャットブーストは、誰でも・簡単に顧客対応やマーケティングを自動化できる「LINE公式アカウント自動化ツール」です。LINEとshopifyの顧客情報を一元化するなど、さまざまな業種・企業のコスト削減・売上向上につながる機能を簡単に拡張できます。
DMMチャットブーストではLINE公式アカウントのメッセージ配信機能に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。