「Shopifyとは?どんなプランがあるの?」
「Shopifyのスタータープラン(旧Lite(ライト)プラン)とは何?」
このような疑問を抱えている方も多いでしょう。
企業のHP制作をしたいなどの理由でShopifyを手軽に使いこなしたい人は、スタータープランがおすすめです。
※2022年6月より、Shopify Lite(ライト)プランの代わりにスタータープランが登場しました。
今回の記事では、Shopifyでのマーケティングをより効果的に行えるサービス「DMMチャットブースト」の経験豊富な運営チームがShopifyのスタータープランの概要や、他のプランに移行するタイミングなどを解説します。
Shopifyの導入を考えている、あるいは既に導入している人は、ぜひ参考にしてください。
DMMチャットブーストではShopifyに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
Shopifyのスタータープランとは?
Shopifyはカナダ発祥のECプラットフォームサービスです。ECサイトを最初から構築する必要がないため、多くの事業者に人気があります。Shopifyには複数のプランがあり、ユーザーの志向に合わせて選べます。
ここでは、Shopifyのスタータープランや、その他のプランを解説します。
Shopify スタータープラン
Shopifyのスタータープランは、月額5ドルで利用できるプランです。Shopifyの中では最も安いプランになっており、安価で商品販売機能(カート)を利用できます。
ECプラットフォームでは、1から販売用ショップを構築しなければなりません。フルスクラッチ(最初から構築をすること)でECサイトを作る場合、とても多くの手間と費用がかかります。しかしShopify スターターであれば、手軽に商品を販売できます。
スターターは月額費用が安いだけでなく、商品販売に必要な最低限の機能も備わっています。「手軽にECを始めてみたい」人におすすめのプランです。
Shopify スタータープランの機能
スタータープランは月額利用料が安いこともあり、通常のプランと比較すると、一部の機能が制限されています。
Shopify スタータープランでは、他のサイトに販売用の機能を埋め込むことで、商品の販売ができます。他にも下記のような機能がついています。
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ただしShopify スタータープランの場合、より細かな顧客データの分析ができないため、人にやっては物足りないと感じる部分があるかもしれません。また一部のアプリや、リアルタイムアクティブユーザーの表示機能が利用できません。
また管理画面にアクセスできるスタッフ数も1人に限定されており、複数のアカウントによる運営も不可能です。
その他のプラン
Shopifyには、スタータープランの他にも様々な料金プランがあります。
通常プランとして扱われているのは、ベーシックプランです。ベーシックプランでは、オンラインストアの運営で必要になる幅広い機能を利用できます。スタータープランよりも本格的な運営方法を考えている人や、「まずは通常プランを使ってみたい」という人に選ばれやすいプランです。
ベーシックの上級として位置付けられているのがスタンダードプランです。月額料金は69ドルと比較的高めですが、POS販売レポートや利益レポートなど、ベーシックプランでは利用できない機能が充実しています。
スタンダードプランの上級がプレミアムプランです。大規模の売上やリソースを持っており、より効率的にショップを運営したい場合におすすめです。スタンダードプランよりもデータ分析が優れており、より上質な戦略を用意できます。
Shopify スタータープランと他のプランはどう違うのか
ここまでShopify スタータープランの特徴を確認しました。Shopify スタータープランと他プランの違いが気になっている方も多いでしょう。以下の項目では、プラン間で特に異なる要素を4つピックアップし、それぞれ解説します。
月額料金の違い
Shopify スタータープランと他のプランで異なる要素として、月額料金の違いが挙げられます。先ほども紹介したように、Shopify スタータープランの月額利用料は9ドルです。以下の表では、プラン毎の月額料金をまとめています。
プラン | 月額料金(米ドル) |
Shopify スターター | 5ドル |
ベーシック | 25ドル |
スタンダード | 69ドル |
プレミアム | 299ドル |
Shopify スタータープランが最も安く、プレミアムが最も高いプランになっています。当然、月額利用料が高くなるほど、機能も充実します。
スタッフアカウント数の違い
先ほども少し触れたように、Shopify スタータープランとその他のプランでは、スタッフアカウント数に違いがあります。スタータープランのスタッフアカウント数は1で固定されているため、複数アカウントによる運営はできません。
プラン毎のスタッフアカウント数は以下の通りです。
プラン | スタッフアカウント数 |
Shopify スタータープラン | 1 |
ベーシック | 2 |
スタンダード | 5 |
プレミアム | 15 |
プレミアムプランでは、スタッフアカウント数を15まで拡大できるため、より大規模なストア運営ができます。
レポート機能の違い
Shopifyは、様々なレポート機能が用意されているのが特徴です。スタータープランでも一部のレポート機能を利用できますが、他のプランに比べていくつか制限されています。
スタータープランで使えるレポート機能は以下の通りです。
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上級プランを利用すれば、より分析の幅が広がります。ただしスタータープランでも、上記のダッシュボードや財務レポートなど、ストア運営に最低限必要な機能が利用可能です。
手数料の違い
Shopifyでは、月額利用料の他に、決済手数料が発生します。クレジットカードやApple Pay、Google Payなどが利用できますが、プランによってその決済手数料が異なります。日本のクレジットカードを例に、それぞれの決済プランを確認しましょう。
プラン | 国内クレジットカード決済手数料/()内は海外クレカ |
Shopify スターター | 5.0%(5.0%) |
ベーシック | 3.4%(3.9%) |
スタンダード | 3.3%(3.85%) |
プレミアム | 3.25%(3.8%) |
上記の表の通り、上級のプランに行くほど決済手数料が安くなります。より大規模な取引を行う場合は、プレミアムプランが良いでしょう。ただし、小規模展開であれば、月額利用料の安いスタータープランがおすすめです。
Shopifyのスタータープランに向いている人
Shopify スタータープランの特徴や他プランとの違いを確認しましたが、「結局スタータープランに向いているのってどんな人なの?」と気になっている方も多いでしょう。
ここでは、Shopifyのスタータープランに向いている人を、大きく2つに分けて解説します。
コストをかけずに事業を始めたい、事業初心者の方
コストをかけずに事業を始めたい人は、スタータープランがおすすめです。
なぜなら、「月額料金が他のプランに比べて大幅に安いから」です。
月額料金の一覧表でも見たように、Shopify スタータープランは月額5ドルで利用できます。ベーシックの月額料金が25ドルであるのを考えると、破格の安さと言えるでしょう。Shopifyでは大きな初期費用がかかることもないため、安全に事業を始められる手段だと言えます。
Shopify スタータープランには「スタッフアカウント数が1に制限されている」というデメリットがあります。しかし1人で小規模展開するのであれば、そのデメリットも関係ありません。なるべく手軽に事業を始めたい人は、スタータープランを検討してみましょう。
すでに商品を販売しておりある程度の収益を見込める方
すでに商品の販売をしており、ブランドサイトやブログを持っているなど、ある程度の収益を見込める人もスタータープランがおすすめです。
例えば「オフラインで商品を販売しており、費用を抑えつつ気軽にECを始めてみたい」「公式ブログを上手く活用したい」「オフライン以外のメディアチャネルでお客様への認知を拡大したい」といったニーズがあった場合、Shopify スタータープランはまさにそのような要望を叶えてくれる魅力的なプランです。
まずはShopify スタータープランでECの基本を体験し、より本格的な運用をしたいと考えた場合は、そのまま他プランへ移行するのも良いでしょう。
Shopifyのスタータープランから他のプランに移行するタイミング
Shopify スタータープランを活用しているうちに、「もっと本格的にECをやりたい」と考えるようになる人もいるでしょう。その場合はスタータープランから、他のプランへの移行がおすすめです。
ここでは、他のプランに移行するタイミングを、4つのトピックに分けて解説します。
事業が成長してきた時
事業が成長し、より大規模にECを展開したいと考えた時は、プランの移行を考えてみましょう。事業が成長すると、顧客とのやり取りや、運営に関わるスタッフ数など、事業に割けるリソースも増やすことができます。
先ほどの項目でも確認したように、上級プランに移行すればより幅広い業務に対応できます。事業が大きくなった場合は、プランの乗り換えを早急に検討しましょう。
運営に携わる人数が増えた時
運営に携わる人数が増えた時も、他のプランへの移行を考えてみましょう。
事業が大きくなると、運営に必要な人数が増えます。運営に必要な人数が増えると、必要なスタッフアカウント数も増えます。しかしShopify スタータープランでは、スタッフアカウント数が1に制限されているため、効率的な運営ができません。
例えばプレミアムプランを選択した場合、スタッフアカウントを15個まで作成可能です。より多くの人数で運営する場合は、スタッフアカウント数に余裕のあるプランに移行すると良いでしょう。
マーケティングの視点でデータを分析したい時
マーケティングの視点でデータを分析したい時も、プランの移行を考えるタイミングです。Shopify スタータープランには、商品販売に最低限必要な機能が備わっています。しかし細かい分析や、効率的なマーケティングが難しいため、人によっては不便を感じるかもしれません。
特に事業規模が大きくなってくると、マーケティング視点でのデータ分析が重要になります。「分析の精度を上げたい」と考える場合は、より多くの機能が利用できるプランへの移行を検討しましょう。
より低い取引手数料で商品を販売したい時
低い取引手数料で商品を販売したい場合も、プラン移行の良いタイミングです。先ほどの項目でも確認したように、上級のプランになるほど取引手数料が安くなります。特に大規模なストアを展開する場合、取引手数料は重要な要素です。
商品の販売数が多くなり、低い手数料を求める場合は、プランの移行を考えてみましょう。
Shopifyと他ネットショップの開業サービスの違い
ECの導入を検討する際、他のECショップ開業サービスとの比較を知りたい方もいらっしゃるはずです。
ここでは知名度の高いBASEとSTORES.jpとShopifyの違いをご紹介します。
BASEとの比較
一番安いスタータープランでも月額5$の費用がかかるShopifyと比べ、BASEは売上が発生しない限り無料で使えます。
ただし、以下のように売上あたりの手数料が違います。
Shopify | BASE | |
費用 | 月額制
9USドル (Shopify Lite) 29USドル (Basic Shopify) 79USドル (Shopify) 299USドル (Advanced Shopify) クレジットカード手数料あり (国内3.4% + 0円/海外3.9% + 0円など) |
基本無料
1回の買い物につき3.6%+40円 売上を引き出すときに手数料500円 (2万円以上で無料) 振り込み手数料250円 一部機能拡張で課金あり |
決済方法 | クレジットカード / 2Checkout / Alipay Global / Amazon Pay / KOMOJU・コンビニ / PayPal Express / Shopify Payments ほか100以上 | クレジットカード / キャリア決済 / コンビニ / 銀行振込 / 後払い(審査あり) |
サイトデザイン | 100以上のテーマから選択 | 11種類 |
SNS連携 | Pinterest / Instagram / Facebook / Twitter / Tumblr | Twitter / Facebook / Ameba / Instagram |
サポート | 24時間メール、チャット、電話対応 (英語) | メール (平日:10時~19時)
チャット (平日:13時〜18時) |
BASEは日本人向けに特化したサービスのため、SNS連携の数も限られています。日本語を話す方以外もカスタマー層として検討しているならば、決済方法も多用なShopifyが向いています。
STORES.jpとの比較
STORES.jpも簡単にECサイトが作れることを売りにしたサービスです。
Shopify | STORES.jp | |
費用 | 月額制
9USドル (Shopify Lite) 29USドル (Basic Shopify) 79USドル (Shopify) 299USドル (Advanced Shopify) クレジットカード手数料あり (国内3.4% + 0円/海外3.9% + 0円など) |
「無料」と「月額」の2プラン
月額プラン 1,058円/月 決済手数料5% (Amazon Payは4%) オプションで翌日振込あり |
決済方法 | クレジットカード / 2Checkout / Alipay Global / Amazon Pay / KOMOJU・コンビニ / PayPal Express / Shopify Payments ほか100以上 | クレジットカード / コンビニ / 銀行振込 / PayPal / 後払い / キャリア決済 / 楽天ペイ / 代金引換 (月額プラン) / Amazon Pay (月額プラン) |
サイトデザイン | 100以上のテーマから選択 | 9種類 |
サポート | 24時間メール、チャット、電話対応 (英語) | メール (1週間ほど時間差あり) |
STORES.jpの場合、無料プランで使える機能は、アクセス解析機能が使えないなどと限定的なので有料プランを選択する方が多いです。サポートに関して不安がある方はShopifyを選択すると良いでしょう。
【事例】国内・海外のShopifyの導入事例
和菓子と共に日本文化も伝える「とらや」
羊羹で有名な和菓子の老舗「とらや」の海外向けサイトは、Shopifyで構築されています。
全て英語と簡体中国語の2言語で構成されており、商品紹介のページの他に海外ではまだ認知度が低い和菓子について紹介するページも用意されています。
和菓子を通じて日本文化そのものを海外へ発信する工夫がなされているサイトになっています。オンラインストアでは羊羹を中心とした和菓子を海外から購入することが可能です。
SNSの活用でブランドのファン増加「オリオンビール」
沖縄生まれの「オリオンビール」は、Shopifyでリニューアルを行ったECサイトが売れ行きを伸ばし続けています。新型コロナウィルスの影響で旅行に行けない県外の人が購入しているという理由の他に、TwitterをメインとしたSNSからの流入が大きな要因となっています。
Twitterでは商品そのものの宣伝を控え、沖縄の海や空などの写真を投稿し沖縄への好感度を高めることに徹しました。その結果、沖縄への愛着心が増したユーザーが沖縄の味を求めてECサイトへと流れてきたのです。
セールやクーポンを配るだけではないマルチチャネルの活用術として、オリオンビールの活用方法は好例になるでしょう。
小規模サイトでの成功事例:京都の老舗判子店「田丸印房」
大正元年に創業した京都の老舗判子店「田丸印房」も、ShopifyでECサイトを構築しています。
町のはんこ屋さんとして実印や社判などの実用的な判子を取り扱うだけではなく、オリジナルの遊び心のある楽しいはんこを3000種類以上販売しており、海外のファンも多いお店です。
ECサイトは日本語以外に、Shopifyの自動翻訳機能を用いて英語を始めとした5カ国語に対応しています。
海外発送も行っており、購入手順を丁寧に説明するなど安心して海外のユーザーが利用できる工夫がなされています。
小規模サイトでの成功事例:実店舗の雰囲気をそのままECサイトで再現「川越角屋酒店」
埼玉県川越市にある1877年創業の老舗「川越角屋酒店」のECサイトも、Shopifyで構築されています。ワインセラーが完備され、生ビールの量り売りや角打ちのできるおしゃれな実店舗の世界観が、そのまま再現されたデザインになっています。
ECサイトでは、クラフトビールや日本酒などが各種購入できるほか、要望を伝えてソムリエに選んでもらったワインを一本から購入したり、定期購入することも可能です。
Shopifyの導入費用を少しでも安くするには?
年間契約なら割引あり
Shopifyのプランは月額料金制ですが、年間契約(1~3年)も可能です。年間契約で一括支払いをする場合、1年契約で約10%、2年契約で約20%、3年契約で約25%のディスカウントがあります。少なくとも1年は続ける見込みがある場合は年間契約の方がお得です。
プランをアップグレードしなくてもアプリ・オプションを追加でしのぐ
上級プランの機能の一部を、オプションとして少額の追加料金で利用することもできます。利用したい機能があるが、それだけで良い場合はオプションも検討してみてください。総合的な出費としてはプランをアップグレードするより安くなるかもしれません。
また、オプションだけではなく、Shopifyではマーケティング、管理業務、店舗作成関連の、さまざまな機能を追加できるアプリをアプリストアで提供。
有料アプリもありますが、無料または格安で利用できるアプリも多いので、上手に活用すれば運用費用を抑えながら機能を拡充できます。困ったことがあればまずはアプリストアを見てみることをおすすめします。無料、もしくは小額の追加料金で簡単に解決できるかもしれません。
Shopifyを利用するならDMMチャットブーストがおすすめ
Shopifyと合わせて利用すると便利なのがDMMチャットブーストです。LINEとShopifyアカウントを連携し、顧客情報を一元管理できます。複数のサービスを使ったり、アプリを開発したりする必要がないため、効率的にストアを運営できます。
ここではDMMチャットブーストを解説します。
DMMチャットブーストとは
DMMチャットブーストは、LINE公式アカウントの機能を拡張させたもので、顧客対応やマーケティングを自動化できるツールです。Shopifyアカウントとの連携も可能で、顧客情報をスマートに管理できます。
DMMチャットブーストのShopify連携機能は以下の通りです。
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例えばShopifyタグ配信機能では、Shopify内のタグ情報を元に、メッセージのセグメント配信ができます。セグメント配信とは、属性ごとにメッセージ内容を分けられる機能で、異なる属性に異なる配信をしたい場合に有用です。
DMMチャットブーストの2つのメリット
DMMチャットブーストには、「Shopifyとの連携」と「マーケティング・顧客対応の自動化」の2つのメリットがあります。
DMMチャットブーストは、Shopifyと連携でき、セグメント配信やページリンクなどの機能が利用できます。Shopifyをより効率的に使いこなせるため、より良いストア運営に繋がります。
またマーケティングや顧客対応を自動化し、業務効率を大幅に改善できるのもメリットです。大規模なストアの展開を考えている場合はもちろん、ECを始めたばかりの方にとっても有用なツールと言えます。
Shopify スタータープランとは何かを理解したら早速使ってみよう
今回の記事では、Shopify スタータープランや他プランとの違い、プラン移行のタイミングなどを解説しました。Shopify スタータープランは、月額料金が安いため、費用を抑えてECをやりたい方におすすめです。
Shopifyを導入し、商品を販売していく中で、「スタータープランでは物足りない」部分が出てきます。事業の規模が拡大し、運営に携わる人数が増えた場合は、上級プランへの移行を検討してみましょう。
またShopifyと合わせて、DMMチャットブーストの導入もおすすめです。Shopifyとの連携や、顧客対応・マーケティングの自動化など、様々なメリットがあります。
Shopifyの導入を考えている、もしくはすでに導入している方は、DMMチャットブーストも合わせてご検討ください。
DMMチャットブーストではShopifyの機能・使い方に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。