ネットショップの開業前には「資金っていくら必要なの?」「資金の内訳って規模によって変わるのか」といった不安要素もあるのんではないでしょうか。ネットショップの開業前に、どの程度の資金が必要で、何に対してコストがかかるのか自分で把握しておきたいところですよね。
そこでこの記事では、ネットショップに必要な開業資金や資金の内訳を解説します。
ネットショップの開業に必要な資金とその内訳を具体的に把握しておくことで、大切な資金を無駄にしなくて済みます。
ネットショップの開業を検討されている企業様はぜひご覧ください。
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ネットショップ開業資金はサイト構築方法により金額が変わる
結論として、ネットショップに必要な開業資金はサイトの構築方法で大きく変わってきます。
サイト構築の方法によっては、0円で開業できるものもあれば、数百万かかる場合もありますので、使用用途によってどの方法が最適か把握しておきましょう。それぞれの方法を解説します。
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ネットショップの開業資金1|ASP型の場合
ASP型は、最もコストを抑えてネットショップを開業することができる方法です。
ASPとは、Applecation Service Providerの略称で、クラウド上でネット販売に必要な機能を利用することができ、気軽にネットショップの開業から販売ができるサービスになります。
例えば有名なところだと、BASEやSTORESですね。
クラウド上に提供されているサービスを使うことで、サイト構築にかかる初期費用は0円から数万円程度で済むことが多いです。
主な費用としては、「システム手数料3%〜」と「決済手数料3〜5%」、提供会社によってはシステム手数料の代わりに「数千円の月額費用」が必要になります。
つまり、商品を売れば売るほど手数料がかかりますが、その分ネットショップの構築費用をかなり抑えることができるのがASP型です。
そのため、資金もリスクも他のネットショップ開業方法と比べて少ないので、これからEC事業に新規参入する方にオススメです。
ネットショップの開業資金2|モール型の場合
モール型は集客力はありますが、その分販売手数料が大きな資金として必要となるサイト構築方法です。
モール型とはその名の通り、数あるネットショップが集合してできた総合型ECサイトのことを言います。
いわゆる、ショッピングモールのネットショップ版みたいなものですね。
ここであげられる代表的なサイトは、Amazonや楽天市場、Yahooショッピングなどがあります。
引用:amazon.co.jp
モール型で構築する場合、資金として必要となるのは「月額費用の数千円から十数万円」と「販売手数料5〜15%」がメインです。
費用にバラつきがあるのはASP型と同様に提供する企業によって変わったり、売り上げに応じて手数料が変動するからです。
手数料は大きくかかりますが、大手ECサイトの集客力・信頼性を利用したいならモール型でネットショップを開業するのが良いでしょう。
ネットショップの開業資金3|フルスクラッチ型
フルスクラッチ型とは、前述でご紹介したASP型やモール型のように既にシステムが用意されているものとは全く異なり、一からネットショップのサイトを構築する方法です。
一から新しくサイトを構築するので、運営者側の好きなようにカスタマイズすることができ、ブランディングの観点でも強みを発揮することができます。
しかし、フルスクラッチ型の方法でネットショップを作成するとなると、ASP型やモール型とは比較にならないほどコストと手間がかかってきます。初期費用も最低で数百万から数千万、最高で数億円単位かかることもあるでしょう。
つまり、この方法でサイト構築をする場合は資金が莫大にかかるので、ネットショップ初心者の方にはあまりオススメしません。
フルスクラッチ型は大企業向けの方法だと思っておきましょう。
DMMチャットブーストではネットショップの開業のために役立つ本に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
ネットショップの開業・運用資金の基本内訳一覧
この章からは、ネットショップの開業・運用に必要な資金の内訳をそれぞれ具体的に解説していきます。
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ネットショップの開業資金の内訳1|サイト構築費用
先ほどの章でも解説してきたように、ネットショップの開業に必要な資金でサイト構築する費用は欠かせません。
サイト構築に必要な資金は、「どの型でサイト構築するか」によって変わってきます。具体的には次をご覧ください。
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これからネットショップを始められるなら、ASP型かモール型のどちらかがオススメです。自社のネット販売にあったサイト構築の形を選びましょう。
ネットショップの開業資金の内訳2|サイト運用費
サイト運用費は大きく分けると5つに分類することができます。
サイト運営にかかる費用の目安は下記です。
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月額でかかってくるものも多いので、念のためサイト運用費1年分の資金を用意しておくのが良いでしょう。
必要な資金を減らすコツとしては、自社でサイトの保守運用を行うことです。
それだけでも年間数十万円は抑えることができます。
ネットショップの開業資金の内訳3|賃料
これからネットショップを開業するなら、事業所や倉庫となるオフィスも必要となってくるでしょう。
特にネットショップはオフラインとは違い顧客と一切顔を合わせないので、その分の信頼性を上げるためにも顧客が安心できる地域のオフィスを借りることは重要項目と言えます。
こちらもサイト運用費と同じように月額でかかってくるものなので、賃料1年分〜2年分の資金を用意しておくと良いでしょう。
また在庫を確保できる場所があるのであれば、最初はオフィスを準備しないという選択肢もあります。
ネットショップの開業資金の内訳4|PCやプリンターなどの機材
ネットショップを開業・運営するために欠かせないのが、PCとプリンターです。
費用はパソコンの使用用途によって変わりますが、ただ単にサイト運用だけするなら5万円程度のパソコンを。
動画や画像の編集をするならそれなりのスペックが必要なので10万円以上のパソコンで十分です。
PCとプリンターと合わせて、15万円ほど資金を用意しておけば問題ないでしょう。
ネットショップの開業資金の内訳5|写真撮影に関連する機材
ネットショップで売り上げを伸ばすなら、見込み顧客が魅力的に思う商品の写真を撮ることが大切です。
必要な機材としては、カメラやライト、あと必要によっては三脚などあると良いでしょう。
写真撮影の機材は、PCと同じぐらいの15万円ほどの資金があれば十分です。
また、最近はiPhoneなどスマホのカメラ性能も向上しています。まずは商品写真をスマホで撮るという形でもよいでしょう。
ネットショップの開業資金の内訳6|画像編集や会計ソフト
画像編集・会計ソフトなどのツールを用意しておくと、売り上げ向上や業務効率化につなげられます。
引用:adobe.com
特に画像編集ツールの「イラストレーター」「フォトショップ」の2つがあると、画像作成の幅がかなり広がるため、ネットショップに魅力的な写真を掲載することが可能です。それぞれのソフトは月々1,000円ほどで使用できるので、ソフトウェアに使う資金は用意しておきたいところです。
ネットショップの開業資金の内訳7|商品の仕入れ
大前提ですが、ネットショップに必要なのは販売する商品です。商品を仕入れる資金は、余裕を持ってしっかりと用意しておきましょう。なぜなら、販売する商品の仕入れ価格は、「仕入れ先」や「為替(輸出入の場合)」によって費用が大きく変動するからです。
そのため、計画とは大幅に違う仕入れ費がかかったりするなど、予想外のトラブルが起きる可能性があります。
予めそういったことを見越して、商品を仕入れる資金は余裕がある程度に準備しておきましょう。
ネットショップの開業資金の内訳8|配送費
ネットショップで商品が売れれば、顧客の元に届けるための配送費がかかります。
配送費とは具体的に、「商品を梱包するための資材」や「配送業者の送料」などのことです。
割れ物や精密機器を発送する場合であれば、破損を保護できるような資材が必要となり、その分の配送費も上乗せされるでしょう。
とはいえ、配送費は顧客とのトラブルを防ぐために必要な経費です。こちらの資金もしっかりと用意しておきましょう。
ネットショップの開業資金の内訳9|広告宣伝費
せっかくネットショップを開業しても、見込み顧客に見に来てもらえなければ本末転倒です。
なので、見込み顧客をネットからサイトに呼び込み、ネットショップの存在を知ってもらうための広告宣伝費も必要な資金の内訳の一つです。広告宣伝費を具体的に解説すると、「検索エンジンと連動したリスティング広告」「多くの人の認知を獲得できるSNS広告」などがあります。
ネットショップの売り上げに直結するとても大事なところです。
SNSや口コミなど無料での集客に限界を感じたら、広告宣伝を活用を検討してみるのもいかもしれません。
ネットショップの開業資金の内訳10|販促費
広告宣伝費と同じように、販促費もネットショップの売り上げを伸ばす肝になってきます。
販促費とは、「ネットショップ内で使える割引クーポンの配布」や「セールの割引」などのことを言います。
よく広告宣伝費と混在しがちになるので、記帳する際は注意しましょう。販促費がネットショップの運営で重要なのは、顧客が商品を1回買って終わりではなく、継続的な購買へ繋がる可能性が高いからです。
つまり、既存顧客にリピーターになってもらうことができれば、広告費をかけて新規顧客を呼ぶ必要もなく資金を使わず利益を最大限にすることができます。ネットショップ運営を長期間続けていくためには必ず必要となるので、販促用の資金もしっかり確保しておきましょう。
人件費
ネットショップを運営するために人を雇うなら、当然ながら人件費も掛かります。
自社にネットショップの運用管理ができる人材がいなければ、採用活動もしくは人材教育から。
仮に自社にそのような人材がいたとしても、給料や社会保険料の一部負担などが掛かってきます。
そのため人件費は、ネットショップ運営の中でもかなりの資金が必要だと言えるでしょう。
ネットショップの開業資金を無駄にしないために事業者がやるべきこと
ネットショップは資金をいかに大切に使えるかで、上手く運営していけるかどうか決まります。
そこでこの章では、ネットショップの開業資金を無駄にしないためにやるべきことを3つ解説します。
- いきなり資金をかけすぎない
- 毎月のコストを把握しておく
- どれだけ売れたら利益が出るか計算しておく
いきなり資金をかけすぎない
ネットショップの開業・運営で、いきなり資金をかけすぎるのはリスクだらけです。
例えば、「開業初期の頃から売り上げを伸ばすために広告を出稿しすぎる」や「品切れを想定して商品を仕入れすぎる」と、つい資金をかけてしまうケースが多く見られます。
このようなことをやってしまうと、本当に資金が必要となった時には既になくなっており、息切れを起こしている状態になってしまいます。そうなればピンチに陥った時、息を吹き返す手段がありません。
最悪の場合、ネットショップが閉業まで追い込まれてしまうこともあり得るでしょう。
つまり、ネットショップの資金は開業当初からどんどん使うものではありません。大切な資金は、トラブルが起きた時やピンチになった時に守ってくれる役割を持つ存在です。
しっかり資金を持っておくことでネットショップの運営が安定的に長く続けば、その分成功する可能性も高くなります。ネットショップを開業したら、資金は大切に使いましょう。
毎月のコストを把握しておく
ネットショップの資金を無駄に使わないために、毎月かかるコストはしっかり把握しておきましょう。コスト管理するだけでも無駄な支出をなくすことができます。
特に初めてのネットショップの開業・運営は、思わぬトラブルが発生して予想外のお金が出てきやすいので、「いつの間にか資金が減ってしまっていた」なんてこともあり得ます。
しかしコスト管理を毎月行えば、例えトラブルが起きたとしても次回からの対策と改善策を立てることができます。すなわち、無駄にかかるコストを最小限に減らすことで利益を最大限にすることができます。
売り上げを伸ばすためにもコスト管理は大切な業務です。
固定でかかるものと変動するものを分けて、コストを把握するようにしましょう。
どれだけ商品が売れたら利益が出るのか事前に計算しておく
コスト管理と同様に大切なのが、どれだけ商品を売れば利益が出るのか事前に計算しておくことです。どれぐらい商品を売れば利益が出るのか知っておけば、掛けることができる広告宣伝費・販促費の予算をより具体的な数字で表すことができます。
つまり、予算を明確にすることで戦略的に販促活動を行うことができ、利益率を高めることができるわけです。
販促活動は考えもなしにやったところで失敗するだけです。しかし、このように戦略的に行うことで利益を効率的に生み出すことができます。きちんと利益率を計算しておくことは、無駄な資金を使わないための近道でもあります。事前に計算しておきましょう。
ネットショップの開業資金が足りないなら補助金を活用する方法も
これまで解説してきた通り、ネットショップの開業には少なくとも100万円以上の資金が必要になります。
なので、「どうしても資金が足りない」「開業の予算はなるべく抑えたい」といった方も多いでしょう。
そこでオススメしたいのが、ネットショップの開業で使える補助金制度です。
この補助金制度を活用すると、ネットショップの開業に必要な資金の一部を補助金で賄うことができます。
引用:it-hojo.jp
例えば中小企業支援制度の一つである「IT導入補助金」では、ITツールの導入にかかった費用の1/2又は2/3の補助率で、最低でも30万円、最高で450万円の補助金をもらうことができます。そのため、手が出せなかった高額ツールの導入やネットショップのシステム管理を充実させることも可能です。
つまり、資金がなかったとしても補助金制度の活用次第では、高品質のネットショップを作ることができるということです。
これから事業の一つとしてネットショップを始めるなら、使わない手はないですね。補助金の最新情報は、経済産業省中小企業庁や商工会議所から発表されていますので、制度を希望される方は逐一チェックするようにしましょう。
国がDX化を推奨している内はネットショップに関する補助金制度が次々と出てくる可能性が高いので、まさに今がチャンスです。
【EC業界へようこそ】ネットショップの開業資金まとめ
ネットショップに必要な開業資金について解説しました。
ネットショップの開業資金は100万円~多くて数千万円かかる場合もあります。
とはいえ、自社のやりたいことをしっかり把握しておけば、無駄な資金を使うことなくネットショップの開業をすることができます。
PCやスマホでツールを駆使すれば、ほぼ初期費用0円、商品が売れた時の決済手数料の負担のみでお店を始めることが可能です。
今回の「ネットショップの開業に必要な資金の内訳」や「開業資金を無駄にしないためにやるべきこと」で解説したことを、ぜひこれからのネットショップ運営に役立ててみてください。
どうしてもネットショップの開業資金が足りないなら、補助金制度も活用してみてくださいね。
最後に弊社では、ネットショップの顧客対応やマーケティングを自動化させる「DMMチャットブースト」の導入をサポートしております。DMMチャットブーストの導入により「人件費を1/5に削減」や「導入前と比較し売り上げ5.6倍増」にした事例があります。
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