「ネットショップの運営を成功させるためには何が必要?」
と、気になる方も多いでしょう。
ネットショップを運営する企業は数多く存在しますが、必要な事前準備やうまく運営していく方法などがわからず、とまどっているケースも少なくありません。
そこで本記事では、ネットショップ運営に成功するためのコツや注意点、事前準備で必要なことなどをお伝えしていきます。
また、ネットショップ運営に行き詰まったときの対処法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
DMMチャットブーストではネットショップ開設に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
ネットショップ運営を成功させるための4つの要素とは?
ネットショップ運営に本格的に取り組む前に、まずは成功するための要素を確認しておきましょう。成功するために必要なことが事前にわかっていれば、いざ運営をはじめてもとまどうことがありません。
ネットショップ運営を成功させるための要素1|安心感
ビジネスで成功するためには、顧客に信頼感と安心感を与えることが大事です。特にネットショップの場合、実店舗とは違って店員と直接やり取りできないため、安心感があることは非常に重要になります。
ユーザーは安心を感じないネットショップで商品を購入することはまずありません。ネットショップ運営では、自社のショップサイトが信頼に足るものであることをユーザーにしっかり伝えることが大切です。
ネットショップ運営でユーザーに安心感を与えるために必要な要素は以下のとおりです。
-
ショップサイトのトップページでポジティブな第一印象を与える
(質の高い画像・詳細かつ簡潔な商品説明・整備されたレイアウト・どの端末でも使いやすいカテゴリ別のナビゲーションなど) -
運営企業の代表者の顔写真・会社名・住所・電話番号・営業時間などを記載する
(特定商取引法に基づく表記は必ず記載する) - 専用の問い合わせフォームを設置する
- ショッピングサイト利用規約を掲載する
- オリジナル商品を提供する場合は、価格設定の根拠や理由を明示する
- 普及度が高い決済方法を可能なかぎり採用し、利便性を上げる
-
自社ネットショップのユーザー満足度が高いことをアピールする
(商品や自社ショップサイトをポジティブに評価したSNS、外部サイトのレビュー、口コミなどを載せる) -
企業理念、商品に対するこだわりや想い、経営目標など自社のブランドストーリーを記載する
(「About us 私たちについて」のページを用意し、起業や運営の背景などを記載する)
ユーザーに安心感を与えるためには、「きちんとしたネットショップであること」が伝わるサイトを用意する必要があります。
ネットショップ運営を成功させるための要素2|予算はメリハリをつけて使う
ネットショップ運営は、経営が軌道に乗る前に規模を大きくし過ぎると危険です。規模が大きければそれだけ多額の運転資金が必要になり、月の売上ノルマもキツくなります。
ネットショップ開業時に大き過ぎるノルマを設定してしまうとノルマの達成が困難になり、最悪ショップ閉鎖になる可能性もあるので注意しましょう。ただ、その一方で必要なコストを抑え過ぎるのも逆効果なので注意が必要です。
ネットショップの運営は、他社の事例や他業種から得たヒントなどを参考にして試行錯誤を繰り返す必要があります。試行錯誤のコストを削り過ぎてしまうと選択肢の数が極端に減ってしまうことになり、ネットショップが成長しなくなるのです。
結果、経営が安定せず規模を拡大することもできなくなります。
予算の使いどころは選択と集中が大事です。日々の節約は確かに必要ですが、過剰にコストを抑えるのは逆効果です。ネットショップの売上や集客に直結する部分には多くの予算を使って、メリハリをつけて運営しましょう。
ネットショップ運営を成功させるための要素3|離脱率が下がる原因を見つけて改善
ショップサイトの離脱率はネットショップ運営で非常に注視する必要があります。ユーザーが商品購入にいたるまでに離脱している原因を特定し、改善を急ぐ必要があります。
ショップサイトの離脱率とは
Webサイトにおける離脱とは、ユーザーがWebサイトを訪問して他のページに遷移せず、そのままサイトを離れることを言います。離脱率にはショップサイト全体の離脱率と、特定ページの離脱率の2種類があります。
それぞれの計算式は以下のとおりです。
ショップサイト全体の離脱率 | 特定のページの離脱率 |
サイト全体の訪問数÷サイト全体のPV数(アクセス数) | ページの離脱数÷ページのPV数 |
2種類の離脱率の中で特に重要なのが特定ページの離脱率です。
離脱率が高いページはユーザーが商品の購入をやめるきっかけになっている可能性が高いので、重点的に改善する必要があります。サイト全体・特定ページともに「Googleアナリティクス」を使えば簡単に確認できるので、積極的にチェックしましょう。
離脱率改善の方法
離脱率の改善には優先順位があります。
離脱率の改善に取り組む場合は、売上に直結する「商品購入ページ」からはじめて「カートページ」>「商品詳細ページ」>「トップページ」の順番で行いましょう。
優先度 | 改善するページ |
高
低 |
商品購入ページ |
カートページ | |
商品詳細ページ | |
トップページ |
離脱率が高い原因には
「商品購入に対する不安を取り除けていない」
「ユーザーが知りたい情報が抜けている」
「入力フォームが使いづらい」
などの問題点が考えられます。
何が原因で購入にいたっていないのかを洗い出し、徹底的に改善することが重要です。
上記以外で考えられる離脱率が高い原因は以下のとおりです。
- 決済方法の種類が少な過ぎる
- 商品を入れたカート内の確認画面が使いづらい
- 商品の画像や説明文のクオリティが低い
- 注文確定ボタンに工夫がない
- ユーザーが迷いやすい箇所に適切なマイクロコピー(ユーザーの意思決定を後押しするボタンやフォームまわりのキャッチコピー)がない
- ショップサイトのフォントがターゲットに最適化されていない
具体的な対策を挙げると以下のとおりです。
- 決済方法の種類を増やす
- カートの中を確認しやすくする。カート内の商品一覧や現在の合計金額がわかるようにする
- どのページでも送料が確認できるようにする
- 商品画像はサイズ感や使用感がわかるように、角度や縮尺を変えたものを複数枚用意する
- 商品の関連商品を表示して、購買意欲を刺激する
- 商品ページでレビューを読めるようにする
また、カートに商品を入れたままショップサイトを離脱する「カゴ落ち」ユーザーも多いので、広告運用も視野に入れている方はリターゲティング広告を活用することもおすすめです。
ネットショップ運営を成功させるための要素4|ネットショップの売上を決める3つの要素を把握する
ネットショップの売上は
・売上=アクセス数×購入率×客単価
の計算式で決まります。
この項目では、「アクセス数」「購入率」「客単価」の3要素を詳しく解説します。
月の訪問数(アクセス数)
アクセス数は実店舗で言う来客数のことです。
ネットショップはお客さんであるユーザーに来店してもらい、商品を見てもらえなければ売上にはつながりません。売上という結果を得るための最初の一歩とも言えるアクセス数は非常に大事な数値です。特にネットショップ立ち上げ当初は、ユーザーの認知を得ていないのでアクセス数のアップに注力する必要があります。
ただ、ひとつ気をつけるべきことは「自社の商品に興味を持ちやすいユーザー」のアクセス数を増やさなければ意味がないということです。自社商品に興味を示さないユーザーのアクセス数が増えても売上にはつながりません。
「自社ネットショップのお客さんになってくれそうなユーザー」に狙いを絞ったアクセス数アップの対策が重要になります。
購入率(コンバージョン率)
ネットショップの購入率は
・購入率=商品の購入回数÷セッション数
の計算式で求めます。購入率はコンバージョン率とも呼ばれます。
セッション数は、特定の期間内に自社サイトを訪問したユーザーの訪問回数のことです。
コンバージョン率はジャンルや扱う商品、サービスによって数値が異なります。一般的なネットショップのコンバージョン率は約1~3%と言われています。ジャンル別で見るとギフト・アパレルなどはコンバージョン率が高い傾向にあり、自動車・家電などは低めです。
自社ネットショップのコンバージョン率が高いか低いかを判断するときは、自社商品のジャンルや業界の目安の数値を参考にしましょう。同じジャンルのコンバージョン率とくらべて低いときは何らかの改善策が必要です。
ユーザー一人あたりの平均購入単価(客単価)
客単価とは、ユーザーが1回の商品購入で支払う総額のことです。
一定の期間や客数で客単価を計測して平均値を出したものを平均購入単価と言います。
ちなみに客単価と平均購入単価は混同されることが多く、客単価=平均購入単価という形で使われることも多いです。客単価は扱う商品の価格がダイレクトに反映されます。
たとえば、「安価な雑貨を販売するショップ」と「ブランドバッグを販売するショップ」では商品ひとつの価格が大きく異なります。商品がひとつ売れるという形は同じでも、「ブランドバッグを販売するショップ」で10万円以上するブランドバッグが売れた場合、客単価は10万円を下回ることはほとんどないでしょう。
しかし、「安価な雑貨を販売するショップ」で販売しているものがひとつ1,000円の雑貨であれば、10万円の客単価を得るには商品を100個売る必要があるのです。このように、客単価は業界・ジャンル・価格の影響が強いため適正値を見つけにくいという特徴があります。
DMMチャットブーストでは物販を副業にするポイントに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
ネットショップ運営で成功するための3つのコツ
ネットショップ運営を成功させるためには入念な事前準備と、立ち上げた後どのように運営していくかの戦略が必要です。この項目では、ネットショップ運営で成功するためのコツを詳しく解説します。
ネットショップ運営で成功するためのコツ1|ショップのコンセプトとターゲットを明確に定義する
ネットショップ運営では、最初にショップのコンセプトを決める必要があります。コンセプトが明確になれば、ターゲットも明確になります。
コンセプトは以下の3つの要素が含まれていることが重要です。
- 独自性 (独自性がなければ競合に埋もれてしまう)
-
他社とくらべたときの優位性
(どこにでもあるネットショップでは「あえてここで買う必要はない」と離脱率が高くなってしまう) -
購入したときに得られる幸せな体験、いわゆるベネフィット
(ベネフィットがなければリピートにつながらず、客単価を上げることもむずかしい)
ネットショップのコンセプトを決めるときに考えるべき内容は以下のとおりです。
-
自社ショップの価値や強みを可能なかぎり洗い出す
(競合と自社を比較して優位に立てる部分、他社には真似できない価値などをまとめる。それが自社ショップサイトの発信すべきメッセージになる) -
ペルソナを設定する
(ペルソナとは、自社商品を購入してくれそうなターゲット層の中で「理想的な架空の人物像」のこと) -
目玉商品・独自商品を用意する
(「この商品はあのショップでしか買えない」「このジャンルの商品を買うならあのショップ」というイメージを演出する)
独自商品は特にオリジナルにこだわる必要はなく、特別安く提供できる商品や独自で入手できる限定商品でも十分価値があります。
ネットショップ運営で成功するためのコツ2|ショップの認知度を上げるためにまずは「集客」に力を入れる
楽天市場やAmazonなどのECモール(ネットショップのショッピングモール)に自社ショップを出店する場合は、特に集客活動を行う必要はありません。
しかし、独自にネットショップを運営していくとなると、集客も自社で行わなくてなりません。
ネットショップを立ち上げた当初の集客は、Web広告を利用するのがおすすめです。たとえば、自社ショップサイトや商品の認知度を向上させたい場合は、ソーシャルメディア広告・記事広告などが有効です。
自社商品に興味を持ちそうな潜在層向けならリスティング広告・リマーケティング広告が良いでしょう。
とにかく認知度を上げたい | 商品に興味を持ちそうな層を中心に配信したい |
・ソーシャルメディア広告(SNS広告) ・記事広告 |
・リスティング広告 ・リマーケティング広告 |
また、Web広告運用と並行して、TwitterやInstagramなどのSNSを利用した情報発信を行うことも大切です。
引用:instagram.com/niceclaup_official
人員に余裕があるなら自社ショップサイトでブログを運用するのも効果的です。
SNS・ブログは効果が出るまで時間がかかりますが、運用が軌道に乗れば費用をかけることなく集客できます。
まずはWeb広告で集客し、同時並行でSNSやブログを運用していきましょう。
ネットショップ運営で成功するためのコツ3|リピート率を上げてユーザーを囲い込む
ネットショップの売上を安定させるためには、自社ショップでの購入経験のあるユーザーのリピート率を上げることも大事です。
新規ユーザーは見慣れないショップへの警戒心から、商品を初回購入する際は事前に口コミやレビューをじっくり見て判断することが多く、購入までのハードルが高くなってしまう傾向があります。
しかし、購入経験のあるユーザーはすでに自社ショップサイトでの購入経験があるので、商品購入の心理的ハードルが低めです。
既存ユーザーの満足度を高める施策を積極的に行い、リピート率を向上させれば自社ショップサイトのファンに育てることもできるでしょう。
リピート率を向上させるための施策として、
・メルマガ
・チラシ
・ダイレクトメール(DM)
・クーポン
などが有効です。長期的な効果を期待するならメルマガ、短期的な効果を期待するならポイントカードやクーポンを配布するのがおすすめです。
ネットショップの集客施策に関する記事も合わせてご覧ください。
ネットショップ運営の5つの注意点
ネットショップを安全に運営するためには、法律や許認可、申請などをしっかり理解しておく必要があります。
ネットショップ運営の注意点1|連絡先を複数用意しておく
ショップサイトに記載する電話番号が携帯電話だけの場合、ショップの信頼性を損なうおそれがあります。
日本では現在でも「事業者なら固定電話があって当たり前」という考えがあります。
高齢者向けの商材など、保守的な購入者層を想定している場合は、ユーザーの不安を払拭するためにも、できるだけ固定電話を用意し、携帯電話の番号と併せてサイトに掲載しましょう。また、電話受付時間外に連絡できるように問い合わせ用のメールアドレスやLINE公式アカウントを用意しておくと、よりユーザーからの信頼が増します。
ネットショップ運営の注意点2|扱う商品によっては申請や許可が必要
ネットショップ運営では、扱う商品によって事前に申請や許可が必要な場合があります。
ネットショップ運営もビジネスである以上、知らなかったでは済まされないので自社商品に関わる申請や許可はしっかり把握しておきましょう。
許可・申請・資格などが必要な主な業種は以下のとおりです。
食品 | 許可が必要かは製造・加工の内容による。食品衛生法に基づく許可と食品衛生責任者の資格が必要。 |
中古品 | 古物営業法に基づく許可と、営業所ごとに1名の管理者が必要。なお無償で譲り受けたものは対象外。 |
酒類 | アルコール度数1%以上の酒類は、酒税法に基づいた販売免許が必要。一般酒類小売業免許と通信販売酒類小売業免許の2種類がある。 |
医薬品 | ネットショップでは一般用医薬品のみ扱えるが、薬剤師免許がなくても販売できるのは第三類医薬品のみ。この他、医薬品販売許可・インターネット販売許可の取得と、薬局を開設する必要がある。 |
化粧品 | 商品を仕入れて販売するのみの場合は許可は不要。しかし、製造・加工も行う場合は化粧品製造業許可が必要。薬用化粧品は医薬部外品製造業許可が必要。 |
酒類は特に条件や許可が複雑で多岐にわたるため、申請が必要な場合は必ず税務署や行政書士などの専門家に相談しましょう。
また、どのような商品を扱う場合であっても少しでも不安な点がある場合は専門家に相談しましょう。トラブルを未然に防ぐことができます。
ネットショップ運営の注意点3|「特定商取引法に基づく表示」は必須
特定商取引法は消費者を守るための法律です。不適切な販売行為から消費者を守るためのルールが定められおり、ネットショップ運営でもっとも大事な法律のひとつとして扱われています。
特に特定商取引法が定める「特定商取引法に基づく表示」の規定は重要です。ネットショップ運営者が必ずショップサイトに明記しておくべき内容が定められており、この法律に違反すると国や都道府県の行政処分や罰則の対象になります。
特定商取引法に基づく表示の内容は以下のとおりです。
・事業者の氏名(社名)・住所・電話番号
・販売価格・送料・手数料・その他、ユーザーが負担する料金があれば必ず具体的な金額を明記する
・利用可能なすべての支払方法
・支払時期・商品の引き渡し時期
・返品特約・瑕疵担保責任(瑕疵担保責任とは、ショップの過失で欠陥のある商品を送付したときなどに対応する義務)
ネットショップ運営の注意点4|画像や説明文の著作権にも気を遣う
ネットショップ運営で油断しがちなのが画像や説明文の著作権です。万一、著作権を侵害したと認められれば、侵害行為の差し止めや損害賠償請求をされたり、刑事罰を受けたりする可能性があります。
画像の取り扱いで注意すべきは、無料で提供されている著作権フリーのサイトを利用するときです。これらのサイトの画像は基本的に無料で使用できますが、中には個人使用は問題なくても商用利用が禁止されているケースがあります。
ネットショップ運営の注意点5|帳簿を付けて一日の収支を把握する
企業でネットショップ運営を担当している人は、その日の収支を計算していると思います。しかし、個人でネットショップを運営している人で帳簿を付ける人は少ないのではないでしょうか。
ネットショップで小売業を営む場合、1円単位で細かく計算して収支のバランスを把握しないと赤字に転落するリスクが高まります。
なぜなら、日々のお金の動きを把握しておかないと、赤字に転換するタイミングや兆候を見逃してしまうからです。
現在はエクセルを使って簡単に帳簿が付けられるので、一日の業務が終了したら収支を確認するクセを付けましょう。
DMMチャットブーストではネットショップの開業に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
ネットショップを運営しよう!開業までの流れ
ネットショップを開業するときは、事前準備をしっかり整えておくことが大事です。事前に開業までの流れをを知っておくと準備もスムーズに進みます。
- 事前に事前に扱う商品・コンセプト・ターゲット・ペルソナを決めておく
- ショップサイトを用意する
- 決済方法を決める
- 配送業者を決める
- 開業届を出す
ネットショップ運営までの流れ1|事前に扱う商品・コンセプト・ターゲット・ペルソナを決めておく
ネットショップの開業は、まず扱う商品やサービスを決める必要があります。
オリジナル商品を売るときは特に問題ありませんが、外部から商品を仕入れて販売するケースではトレンドを抑えておくことが大事です。「今どのような商品が売れているか」をしっかりリサーチして扱う商品を決めましょう。
扱う商品が決まったら、ネットショップのコンセプト・ターゲット層・ペルソナを決めます。この3つの要素を決める順番は特にこだわる必要はありません。自分の商品を買ってほしいターゲット・ペルソナを決めてから、自社ショップが提供したい価値を考えてコンセプトを考えても良いでしょう。
逆に自社のこだわりや商品への想いを重視し、コンセプト→ターゲット→ペルソナという順番で決める方法もあります。
ショップ名については、いくつか候補を挙げたあと実際に検索してみましょう。もしすでに他社が使用している名称なら、その候補は避ける必要があります。
万一、知らずに他店と同じショップ名を使ってしまうと賠償請求される可能性があるので注意してください。
ネットショップ運営までの流れ2|ショップサイトを用意する
ショップサイトを用意する方法は、
・自作する
・ネットショップ作成サービスを利用する
・楽天・AmazonといったECモールに出店する
の3パターンに分かれます。
自作する場合
自作で用意する場合は、自分たちでゼロから作るか、プロに外注するか、パッケージソフトを使うかの3つの選択肢があります。
ちなみにパッケージソフトとは、ネットショップ構築に必要な機能を備えたソフトのことです。
プログラミングのスキルがない場合や、制作してくれるプロの知り合いがいない場合はパッケージソフトの利用をおすすめします。
ネットショップ作成サービスを利用する場合
ネットショップ作成サービスには、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)というブラウザ上で利用できるサービスがあります。パッケージソフトのようにパソコンにインストールする必要はありません。
ASPの中でも、ネットショップ運営に必要な機能が搭載されているものをレンタルショッピングカートといいます。
ネットショップ構築の難易度や導入コストが低いという特徴があり、初心者におすすめです。
ECモールに出店する場合
ECモールは先述のとおり、ネット上のショッピングモールに出店するタイプのサービスです。楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなどが有名で、知名度があるため集客には困りません。
しかし、商品が売れるたびに手数料がかかることや、出店数の多さから自社ショップが他店の中に埋もれてしまう可能性があります。
ネットショップ運営までの流れ3|決済方法を決める
決済方法の種類はネットショップの売上を左右する重要な要素です。
購入する意思をもって注文確定ページに遷移しても、希望の支払方法がなければ購入そのものをやめてしまうユーザーは多くいます。
コンバージョンをあと一歩で逃す、ということを避けるためにも可能なかぎり多くの決済方法を取り入れましょう。
ネットショップで採用されている主な決済方法は以下のとおりです。
・クレジットカード
・銀行振込
・後払い
・コンビニ決済
・キャリア決済
・スマホ決済サービス
・代金引換
ネットショップ運営までの流れ4|配送業者を決める
商品の配送料は基本的にネットショップ運営者が負担します。
そのため、できるだけ料金の安い配送業者を選ぶ必要がありますが、あまりにも安い業者を選ぶと配送トラブルが生じたり、サポート体制が整っていないケースも多く、お客様からのクレームの元になります。
付き合いがあって信頼できる配送業者がいない場合は、
・ヤマト運輸
・佐川急便
・ゆうパック
・西濃運輸
・福山通運
といった国内大手5社の中から選ぶのが無難です。
配送料は商品のサイズや重量、配送地域によって異なります。自社の商品のサイズや重量などを基準にして最適な配送業者を選びましょう。
ネットショップ運営までの流れ5|開業届を出す
ネットショップ立ち上げの準備が完了し本格的に運営をはじめる前に、開業届を出しておきましょう。
開業届の提出期限は「事業の開始の事実があった日から1ヶ月以内」なので、早めに提出しておきましょう。
開業届を出すメリットとして、開業届と一緒に「青色申告承認申請書」の届け出を行えば、節税効果の高い青色申告が選べます。
青色申告は、特別控除がない白色申告とはちがい、最大65万円の特別控除があります。
開業届に提出の義務はないため、出さなくても罰則などはありません。
しかし、青色申告をしたい場合は開業届の提出が必須になるのでご注意ください。
DMMチャットブーストではネットショップを個人で始める方法に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
ネットショップ運営に行き詰まったときの対処法
ネットショップの運営で行き詰まったときの対処法は3種類あります。
対処法を試す前に行うべき現状把握の方法も含め、詳しく解説します。
売上向上には必須!自社ネットショップの現状把握
ネットショップの運営に行き詰まったときは、Googleアナリティクスを使って自社ショップサイトの改善すべき箇所を把握する必要があります。改善すべき箇所を探すときは、冒頭で解説した売上に関する3要素「アクセス数」「コンバージョン率」「客単価」に注目しましょう。
・売上=アクセス数×購入率×客単価
分析を行うときは、まず自社ショップサイトの売上目標金額を設定する必要があります。
たとえば、
売上目標:60万円 現状の売上:30万円(客単価1万円×アクセス数3,000×購入率1%客単価1万円)
だとします。
売上60万円を達成したい場合、アクセス数を2倍にすると、売上60万円(客単価1万円×アクセス数6,000×購入率1%)となります。
また、すぐにアクセス数を2倍にするのはむずかしいのでアクセス数4,800、購入率を1.25%にそれぞれ上げるとすると、
売上60万円(客単価1万円×アクセス数4,800×購入率1.25%)になります。このように売上を目標金額に近づけると一口に言ってもさまざまなパターンがあります。ショップの現状を把握するときは、目標金額を設定し、比較的すぐに改善できそうな要素を見つけて数値を上げていく取り組みが必要です。
もし、改善すべき箇所がわからない場合は、アクセス数向上から取り組むことをおすすめします。なぜなら、売上を上げるためにはユーザーに訪問してもらうことが第一だからです。
アクセス数アップのための対策
アクセス数アップのための対策は以下のとおりです。
・リスティング広告・ディスプレイ広告
・SEO対策
・SNS
・メールマガジン
・ポジティブな口コミを増やす
上記で即効性があるのはリスティング広告とディスプレイ広告です。
リスティング広告はキーワードに連動して検索結果に表示される広告です。
購入意欲の高いユーザーに訴求できます。
ディスプレイ広告は、Webサイトの中にバナー画像の形で設置される広告です。
広告の掲載先が幅広いため、ニーズが高まっていない潜在層の認知度向上を狙えます。

SEO対策・SNS・メルマガ・口コミを増やすなどの対策については、成果が出るまで早くて3~6ヶ月かかります。そのため、リスティング広告とディスプレイ広告をメインで運用しつつ、中長期的な視野で運用することが大切です。
購入率・コンバージョン率を上げるための対策
購入率の改善には離脱率が深く関わっています。
商品詳細ページや商品購入ページからの離脱が多ければ多いほど、コンバージョン率も下がるからです。
前述の「離脱率が下がる原因を見つけて改善する」の章を見ながら、
「商品購入ページ」→「カートページ」→「商品詳細ページ」→「トップページ」
の順番で改善しましょう。
客単価を上げるための対策
客単価は、売上に関わる3要素の中で最も改善しにくいものです。
どのように工夫しても、これまで客単価が低かったユーザーに高額商品を購入してもらうのはハードルが高いからです。
そのため、3つの要素の中でも一番優先順位が低くなります。ただ、まったく対策法がないわけではありません。
客単価を向上させる具体的な対策は以下のとおりです。
- 付加価値を付けて商品単価を上げる (従来なかったアフターサービスの提供・従来商品よりさらに高品質になったことを訴求するなど)
- 松竹梅の3パターンの価格設定を用意する (価格を3パターン用意して、人が真ん中の価格帯を選択する心理を利用する)
- 優良顧客限定の商品を用意する (ヘビーユーザーを「特別なお客様」として扱う。数量限定商品、即日完売の可能性が高い商品の先行案内などを行う)
- クロスセル (商品の関連商品を抱き合わせで購入するよう勧める)
- アップセル (ユーザーが購入しようとしている商品の上位商品を勧める。「今なら10%オフ」などの割引を付けるとなお良い)
- セット商品を用意する
- 購入金額のラインを決め「○○円以上で送料無料」といった施策を行う
ネットショップ運営を成功させるには現状把握と改善が重要
ネットショップ運営には入念な事前準備が必要で、立ち上げた後も日々の改善が必須です。
運営に行き詰まった場合でも、まずは現状の把握から行いましょう。常に自社ショップの状態を注視しておきましょう。
ネットショップ運営は、改善と試行錯誤の連続であると同時に、ユーザーの満足度を向上させることも求められます。
しかし、日々の運営業務が多忙であれば、ユーザーからの問い合わせ対応がおざなりになってしまうこともあるでしょう。
このようなときおすすめなのが「DMMチャットブースト」です。
DMMチャットブーストは、ライン公式アカウントに寄せられるユーザーからの問い合わせに自動で対応してくれます。
そのため、問い合わせ対応のための人員を確保する必要がありません。
また、機能も自由にカスタマイズできるため、貴社のターゲット層に最適な設定で運用できます。
無料のデモ体験も承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
DMMチャットブーストではネットショップのおすすめに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。