EC事業とは何を指すのか気になる方も多いのではないでしょうか。
近年、Web上で簡単にECサイトを構築できるため、EC事業を立ち上げる企業が増えています。
食品や化粧品をはじめとしたEC需要は高まっており、米国でもその独自性において注目が集まっています。
そんな中で、
「そもそもEC事業ってなに?」
「EC事業を始めるメリットとは?」
「EC事業を始めるためにはどうしたらいいの?」
こんな疑問も浮き上がってきます。今回はこれらの疑問に応えるべく、以下の項目ごとに詳しく解説していきます。
- EC事業とは一体何なのか
- EC事業を始めるメリットデメリット
- EC事業の始め方
- EC事業を始める際におすすめのサービス
- EC事業を始める際の注意点
最後に、ECサイトにチャットボットを設置するメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
DMMチャットブーストではECサイトの集客に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。
EC事業とは?
ECとは「Electronic commerce」の略で、日本語訳すると電子商取引です。ECサイトを用いて、Web上で商品の販売や契約を行う事業の総称をEC事業と呼ばれています。例えば、Amazonや楽天などのインターネットショップを利用して、商品を購入した経験がある方も多いのではないでしょう。
前述したネットショップもEC事業の一部で、Web上で商品を販売している場合、全てEC事業にあたります。また、EC事業はBtoCがメインとされていますが、BtoBをメインに運営している企業も存在します。
EC事業の市場規模
EC事業の市場規模は年々拡大しており、下記経済産業省の調査結果を確認すると2019年のBtoC-EC市場規模は19兆円以上となります。
引用元:経済産業省
前年比7.65%も増加しており、2020年以降も増加が期待されています。また、EC事業における個人消費の比率も高まっており、特に物販系分野の伸び率が高いです。さらに、2008年時点ではEC事業に参入する事業者は5万人前後でしたが、前述したデータを確認すると急激に伸びています。
他のビジネスに比べるとEC事業は注目すべき成長速度を見せているため、EC事業の需要は高まっていると言えるでしょう。BtoCのEC事業以外にも、メルカリやラクマなどフリマアプリの登場でCtoCのEC事業の市場規模も高まっています。
EC事業が注目されている理由
EC事業が注目されている最大の理由として、「スマートフォン」と「慣れ」が関係していると言えるでしょう。様々なメディアの登場によってEC事業が伸びていると考えられますが、スマートフォンの普及が関係しています。
これまでのEC事業は、パソコンの前で購入を検討する必要がありましたが、スマートフォンの普及によって、いつでもどこでも商品を購入できるようになりました。
また、様々なECサイトが登場したことによって「ECサイトで商品を購入する」といった、行動自体に慣れが出てきたためEC事業が注目されています。ECサイトの登場当初は、Web上で商品を購入することに抵抗がある方も数多く存在していました。
しかし、スマートフォンの登場とECサイトの利用自体に慣れが出てきたため、ECサイトで商品を購入することに抵抗がなくなってきています。そのため、ECサイト自体の信用度が高まり、事業として注目されていると言えるでしょう。
EC事業を始めるメリット5選
EC事業を始めるメリットは、大きく分けて以下の5つです。
- 販路拡大
- 店舗を用意する必要がない
- 時間と場所に縛りがない
- コストをかけることなく始められる
- ブランディング向上に繋がる
EC事業のメリット1:販路拡大
EC事業を始めることで、潜在顧客に対してアプローチできるため、販路拡大が期待できます。実店舗を出店する必要がないため、ニーズの合った顧客を自社ECサイトまで訴求できれば、売上を上げることが可能です。
また、日本国内だけではなく海外の顧客に対しても商品を販売できるため、国外にも販路を拡大できる点はメリットと言えるでしょう。
EC事業のメリット2:店舗を用意する必要がない
EC事業はサイトを開設するだけで始められるため、実店舗を用意する必要がありません。展開するビジネスは必ず成功するわけではないため、なるべくリスクは抑えておく必要があります。実店舗を構えた営業を行う場合、莫大な費用と人件費が発生するため、万が一失敗した時のリスクが大きいです。
しかし、EC事業は店舗を用意することなく、比較的低コストで運営を始められるため、リスクを減らせます。
EC事業のメリット3:時間と場所に縛りがない
EC事業は、時間と場所に縛られることなく展開できます。従来までの実店舗をメインにしたビジネスの場合、基本的に営業時間が存在しているため、24時間サービスは提供できません。しかし、EC事業はWeb上で構築すれば24時間営業を続けられるだけではなく、決済から発送まで対応してくれます。
また、実店舗の場合は希望する立地がないケースが考えられますが、EC事業であれば立地面を気にすることなく構築可能です。そのため、時間と場所に縛られることなく自社ビジネスを展開できるでしょう。
EC事業のメリット4:コストをかけることなく始められる
EC事業は、コストをかけることなく簡単に始められます。実店舗を運営する場合、店舗を構える家賃や光熱費人件費など様々なコストが発生します。さらに、店舗の規模によっては人手を増やして運営していく必要があるため、想像以上にコストがかかるケースが多いです。
EC事業の場合は、サイト構築にかかる初期費用やランニングコストを抑えて始めることができます。多くのECプラットフォームではサイト構築費は基本的に無料で、運営に必要な機能やサポートが充実しているため、小規模のECサイトであれば人手や専門知識がなくともサイト運営が可能です。
そのため、EC事業は実店舗に必要なコストをかけることなく、リスクを抑えてビジネスを継続できます。
EC事業のメリット5:ブランディングに繋がる
EC事業は外部からの影響を受けにくいため、ブランディングに繋がりやすいです。実店舗の場合は立地や規模に制限が設けられているケースが多いため、自由にブランディングを行うことができません。
しかし、EC事業は自社ブランドの展開やSNSを活用したアプローチなど、様々なブランディング施策を展開可能です。
そのため、EC事業は実店舗よりもブランディングしやすいと言えるでしょう。
EC事業を始めるデメリット3選
EC事業を始めるデメリットは、大きく分けて以下の3つです。
- 集客が難しい
- 顧客とのコミュニケーションを取りづらい
- 競合他社が多い
EC事業のデメリット1:集客が難しい
EC事業はある程度のネームバリューがなければ、自社サイトに顧客が流入することはありません。実店舗の場合は広告を打ち出さなくとも、立地によっては集客可能です。
しかし、ECサイトは構築しただけでは認知されていないため、集客が難しく、Web広告やSNSを活用して顧客を自社サイトに呼び寄せる必要があります。
また、EC事業では広告などの短期的な集客施策だけではなく、SEOを活かしたコンテンツマーケティングなどの中長期的な集客戦略が重要です。そのため、複数の集客戦略を打ち出して、積極的に顧客を獲得していく必要があるでしょう。
EC事業のデメリット2:顧客とコミュニケーションを取りづらい
EC事業は対面で接客を行なっているわけではないため、顧客とコミュニケーションを取りづらいです。実店舗の場合は顧客と直接コミュニケーションを取るため、リアルタイムで展開している商品に対しての反応を伺うことができます。
しかし、EC事業は顧客とコミュニケーションを取りづらいことから、顧客のリアルな声や反応を確認することができません。例えば、顧客から好評でないのにもかかわらず、同じキャンペーンを展開してしまう可能性があります。顧客に対して誤った対応を続けていると悪いクチコミが増え、自社サイトの評判が悪くなり新規顧客の獲得が難しくなるでしょう。
そのため、顧客との連絡ツールの改善や問い合わせフォームの設置定期的なアンケートを行い、積極的に顧客とコミュニケーションを取り、サービスの改善を図る必要があります。
EC事業のデメリット3:競合他社が多い
EC事業は開設ハードルが低いことから、ジャンルに関わらず参入する企業が増えています。実店舗の場合は立地面のアドバンテージがあるため、近隣に同じジャンルの企業が存在しなければ、ある程度の収益を獲得できます。
しかし、EC事業の場合は小さなECサイトでも、Amazonや楽天のような競合他社が存在している状態からスタートすることになります。
そのため、自社の強みや特徴を正しく把握し、競合他社との差別化を図る必要があるでしょう。他のECサイトには自社だけの強みを全面に押し出していくことで、安定した利益を得ることが可能です。
EC事業を始める手順
EC事業を始める手順は以下の通りです。
- 取り扱う商品ジャンルを決める
- 事業計画を立てる
- 販売チャネルを決める
- 集客対策を行う
EC事業を始める手順1|取り扱う商品ジャンルを決める
EC事業を始めるためには、取り扱う商品ジャンルを決める必要があります。どのような商品を取り扱うかによって、EC事業の展開方法が異なるため、最初に定めておきましょう。また、EC事業を始める際は自社にノウハウがあるジャンルを選択することが重要です。
全く知識やノウハウがない商品を取り扱ったとしても、事業の展開方法がわからず、競合他社に大きな差をつけられてしまいます。そのため、「他の企業と勝負できるような知識やノウハウがあるのか」といった部分にフォーカスを当てて、取り扱う商品ジャンルが決定しましょう。
EC事業を始める手順2|事業計画を立てる
取り扱う商品ジャンルが決まった後は、事業計画を立てましょう。事業計画とは「ビジネスの目的と目的達成までの手順」です。例えば、EC事業の目的が3年後に年間売上が1億円の場合は、目的を達成するための集客施策や競合調査などが事業計画です。
そのため、同じ商品ジャンルを取り扱っている他社がどのような施策を展開しているのか、自社で差別化できる部分はどこなのか、などを明確にすることが重要です。市場データの分析や予算売上目標の設定など、複数の項目を検討して事業計画を立てていきましょう。
EC事業を始める手順3|販売チャネルを決める
事業計画の作成が完了した後は、販売チャネルを決めていきます。販売チャネルとは、モール型ECサイトや自社ECサイトなどを指しており、取り扱う商品ジャンルや予算面を考慮しましょう。
例えば、自社ブランドをメインに取り扱う場合は自社ECサイト、複数ジャンルの商品を取り扱う場合はAmazon楽天市場のようなモール型ECサイトなどが考えられます。また、選択する販売チャネルの機能面や手数料額サービスの充実性も確認が必要です。搭載されている機能が豊富に存在していれば、複数の集客戦略が考えられるだけではなく、他のサービスと連携した施策も展開できます。
そのため、様々な角度から分析することで、自社に最適な販売チャネルを選定できるでしょう。
EC事業を始める手順4|集客対策を行う
販売チャネルの選定が完了した後は、集客対策を行いましょう。ECサイト立ち上げ時に広告を展開するのか、SNSを活用して集客を展開するのかなど、複数の施策をあらかじめ検討しておく必要があります。例えば、自社ECサイトを展開する場合は複数の広告を展開して認知獲得を優先するケースや大手ECモールを活用する場合は、差別化した商品の取扱などが考えられます。
そのため、短期的な施策と中長期的な集客施策を同時に考えておくことが重要です。
EC事業を始める際におすすめのサービス3選
続いては、以下3つのEC事業を始める際におすすめのサービスを紹介していきます。
- 小さく事業を始められる「STORES」
- 簡単に集客可能「Amazon」
- 複数のサービスと連携できる「shopify」
小さく事業を始められる「STORES」
引用元:stores.jp
STORESは、プログラミングスキルや専門知識がなくともECサイトを構築できるサービスです。初期費用無料でECサイトの開設が可能で、必要な費用は「決済手数料」と「振込手数料」の2つだけです。
他のECサイトでは発生する販売手数料がSTORESでは無料となっているため、コストを抑えて小さくEC事業を始めたいと考えている場合に最適と言えるでしょう。また、各種SNSとの連携や予約販売顧客管理からアクセス解析まで、一つのプラットフォームで行えます。
そのため、複数の機能を一元管理したいと考えている場合にも、おすすめのサービスです。
簡単に集客可能「Amazon」
引用:amazon.co.jp
Amazonは、全世界で利用されているモール型のECサイトです。知名度の高いプラットフォーム内で、簡単に自社商品を出品できるため、集客面に不安を抱えている場合には最適なサービスと言えるでしょう。
毎月49点以下の出品の場合は「小口出品」で、50点以上の商品を出品する場合は「大内出品」など、規模に応じてサービスの利用を使い分けられます。
また、フルフィルメント機能を活用すれば、発送から代金回収までAmazon側で対応してくれます。さらに、専任スタッフによるサポートを受けられるため、初めてEC事業に参入する場合でも安心です。
複数のサービスと連携できる「Shopify」
引用:shopify.jp
Shopifyは、世界170カ国以上で利用されているECサイト制作サービスです。アパレル関連からインテリアなど、販売商品のジャンルに合わせてデザインの変更が可能です。Shopifyで複数サイトを構築している場合でも、管理から運営まで一つのツールで対応できます。
豊富なテーマと簡単な操作環境が用意されているため、自由にEC事業を展開できるでしょう。また、特に連携がおすすめのサービスは「DMMチャットブースト」です。
DMMチャットブーストはshopifyとLINEを連携することで、自動会話Botプログラムを使用した「自動接客」やLINE上で商品の検索から購入まで全てできる「商品販売」などを利用できます。
初回14日間は無料で利用できるため、気になる方はぜひチェックしてみてください。
EC事業を始める際の3つの注意点
EC事業を始める際の注意点は、以下の3つです。
- 事業規模は小さく始める
- 常に競合調査を行う
- 売上規模に適したECシステムを選択する
EC事業を始める際の注意点1|事業規模は小さく始める
EC事業を始める際は、小さい事業規模で始めましょう。大手企業であればネームバリューと予算があるため、大規模にEC事業を展開することができるでしょう。しかし、小規模企業がEC事業を展開する際は、認知度も低く予算が限られているため、小さく事業を展開することが重要です。
例えば、出品する商品数は10点以下で在庫も最小限に抑えながら、購入数が安定した際に取扱数を増やしましょう。売上が安定していない状況下で、取り扱い数を増やしたとしても、リスクが高まるだけです。
そのため、できるだけ小さい規模で事業を展開することで、リスクを抑えながら安定した利益を得ることができるでしょう。
EC事業を始める際の注意点2|常に競合調査を行う
EC事業を始める際は、常に競合調査を行うことが重要です。EC市場は目まぐるしく変化しているため、展開当初は運営が好調だったとしても、気づけば売上が落ちてしまうことがあります。
取り扱い商品ジャンルのトレンドを常に把握し、競合他社動向を確認することで、事業を安定させることができるでしょう。
EC事業を始める際の注意点3|売上規模に適したECシステムを選択する
EC事業を展開する際は、売上規模に適したECシステムを選択しましょう。例えば、売上が安定しておらず、小規模の運営を行なっている場合は、モール型のECサイトで運営していても問題ないでしょう。
しかし、売上が安定し、事業規模が大きくなっている場合は、自社ECサイトで事業を展開した方が、コストを抑えてより自由なブランディングを行える可能性があります。
売上規模に適したECシステムを展開することで、より自由で大きく売上獲得ができるでしょう。
EC事業を始める際は自社に適したサービスを選択しよう
EC事業を始めるメリットやおすすめのサービスについて、ご理解いただけたでしょうか?EC事業の市場規模は、年々拡大しています。また、事業を小さく始めれば、失敗するリスクやコストをできるだけ抑えて始めることが可能です。
しかし、EC事業を始める際は自社に適したサービスを選択することが重要です。安定した集客を意識するのであればAmazonなどのモール型EC、自由で集客力の強いECサイトを構築したい場合はShopifyがおすすめです。
また、Shopifyは「DMMチャットブースト」と連携できるサービスです。DMMチャットブーストはshopifyと連携することで、LINE上で誰でも簡単に顧客対応や商品販売から発送を自動化できるツールです。初めての方でもすぐに連携が可能となり、LINE上で顧客情報も一元管理できます。
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DMMチャットブーストではECサイトの種類に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。